研究課題/領域番号 |
62850039
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高城 敏美 大阪大学, 工学部, 教授 (40029096)
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研究分担者 |
小宮山 正治 大阪大学, 工学部, 助手 (40178372)
平井 秀一郎 大阪大学, 工学部, 助手 (10173204)
岡本 達幸 大阪大学, 工学部, 講師 (40127204)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | レーザ誘起蛍光 / 速度 / 圧力 / 非接触測定 / 気体分子 |
研究概要 |
本研究は散乱粒子を流体中に混入したりプローブを挿入せずに流体の速度及び圧力を光により励起される気体分子の蛍光より測定する方法を開発することを目的とし、理論および実験の両面から測定感度や特性について検討を行なった。得られた結論は以下のとおりである。 気体分子の流速測定では、ヨウ素の気体分子が吸収する514.4nm発振波長をもつアルゴンイオンレーザの周波数が流速のドップラー効果によりヨウ素の吸収帯の方へ近づくためにレーザ誘起蛍光強度が増加する減少を用いた流速測定法についてレート方程式を用いた理論計算および容器内噴流の実験により検討した。その結果、圧力の低い範囲では蛍光強度の流速依存性が強く、測定が比較的容易であるのに対して、圧力の増加にともなって測定感度が鈍化すること、また容器内噴流の実験において得られる蛍光強度の速度依存性が予測値とよく対応した結果となることが明らかになった。 気体の圧力測定では、UV光により励起されるヨウ素の蛍光発光スペクトルに圧力の増加にともない蛍光強度が増加する波長領域と逆に減少する領域が共存する特徴的な圧力依存性があることを用いた新しい測定法について提案し、実験により検証した。その結果、従来の方法で圧力を絶対的に測定するには、吸収帯の勾配の大きな部分にレーザ光を同調させて測定する複雑な方法をとる必要があるのにたいして、本研究において提案する方法はUV光をヨウ素に照射して得られる蛍光の発光スペクトルの圧力依存性を用いるため、容易に測定できる事を実験により確かめた。また大気圧近くの圧力でも蛍光強度が増加する特徴を有し、従来の方法にはない利点をもつことがわかった。これらの測定法はさらに発展するものと期待される。
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