研究課題/領域番号 |
62850045
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 隆夫 京都大学, 工学部, 教授 (10025877)
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研究分担者 |
横川 純男 富士電機総合研究所, 電力技術開発本部, 部長
白井 康之 京都大学, 工学部, 助手 (60179033)
松木 純也 京都大学, 工学部, 講師 (90089110)
仁田 旦三 京都大学, 工学部, 助教授 (40026266)
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キーワード | 同期発電機 / 電力系統 / 安定度 / 監視・制御装置 / マイクロプロセッサー |
研究概要 |
本試験研究は、電力系統における同期発電機のマイクロコンピュータによる安定度監視・制御方式の実用化に関するものである。 先に、われわれが仕様を明らかにしたASPAC(Automatic StepーOut/Stability Predication and Control:脱調(安定度)予知制御装置は、さぐりコイルによる空隙磁束密度分布、電機子反作用磁束、空隙部におけるトルクの測定、さらに回転子の加速条件とを組み合わせて、定態安定度を監視するとともに脱調を予知し、かつ、その予知によって励磁電流を制御するマイクロコンピュータを用いたシステムであり、実系統の突極型発電機に適用して、その性能が検証されている。本研究は、ASPACの成果をふまえて新たに、動態安定度の監視及び制御機能を付加して、一段と発電機の制御性能を高めようとするものである。 本装置は、ASPAC(MICREX-E使用)、及びKs、K_D演算装置(PC9801-VX41使用)で構成されている。 1.同期化トルク係数Ks並びに制動トルク係数Knを監視することによって、系統に関する情報を知ることなく、発電機端に於ける情報のみで、刻々と変化する系統安定度を監視、制御することができることが、模擬送電線による実験で確認された。 2.本装置は、Ks、K_Dの算出を行うだけでなく、ディジタルAVR及びPSS、ディジタルカルパンチェ等の機器を持っている。ディジタルカルパンチェ機能により、実験データをフロッピーディスクに記録し、以後の解析に利用することもできる。 3.本装置の算出した値が妥当なものであるかどうかを確認するため大型計算機によって算出したものと比較した結果、良好な一致が見られた。今後の課題としては、K_D計算精度の向上及び計算速度の高速化が望まれる。
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