研究課題/領域番号 |
62850048
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
松瀬 貢規 明治大学, 工学部, 教授 (40061999)
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研究分担者 |
鈴木 俊昭 明電舎, 半導体素子開発部, 課長補佐
久保田 寿夫 明治大学, 工学部, 助手 (10170036)
三木 一郎 明治大学, 工学部, 助教授 (20130833)
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キーワード | GTOサイリスタ / インバータ / 大容量誘導電動機駆動 / 準正弦波コンバータ・インバータ |
研究概要 |
本研究の目的は、大電力用GTOサイリスタを主回路に用いて、高周波大容量電動機駆動用の電流形インバータを試作開発することであった。昭和62年度は、初年度であり、電流形GTOインバータの転流エネルギー処理回路やスナバー回路、ゲート制御回路などを試作し、基本回路を研究して成果を上げた。本年度は、電流形GTOインバータで誘導電動機を駆動する場合のシステムを中心に研究した。すなわち、三相交流電源で駆動するので、まず、交流直流変換器(サイリスタ・コンバータ)の改善と実用的回路の開発、インバータ部のPWM制御化による誘導電動機駆動特性の向上を中心に研究した。本インバータ装置の転流エネルギー処理回路の特性を利用し、その中にある直流コンデンサに充電されている電荷を放電し、その電圧でサイリスタで構成させるコンバータを一括消弧させ、PWM制御が可能となった。このため、商用の交流電源は、低次の高調波電流が流れず、基本波力率も1に保つことができるので実用的である。また、このPWM制御するためのインバータ側の条件についても詳細に研究した結果、誘導電動機を高周波運転しているときは当然としても、低周波で始動する場合には、インバータ側もGTOサイリスタのスイッチング時間の許す範囲でPWM制御の数をふやしその、スイッチング時の転流エネルギーを直流コンデンサに貯えることによって、コンバータ側のPWM制御範囲を拡大できることも確認されている。本研究の成果は、日本の電気学会はもちろん、米国の電気電子学会でも多く、発表している。
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