研究課題/領域番号 |
62850053
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小長井 誠 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40111653)
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研究分担者 |
伊藤 隆司 富士通研究所, 第三研究室, 部長代理 (20374952)
木村 龍平 東京工業大学, 工学部, 助手 (80161587)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | 光CVD法 / 低温エピタキシャル成長 / 歪超格子 / Si / SiGe / 超高濃度ドーピング |
研究概要 |
VLSI技術の微小化にともない、その製造技術、特にSiのエピタキシャル温度の低温化が強く望まれている。本研究では、Si薄膜の光励起エピタキシャル成長法の開発・確立を目指すことを目的として遂行され、以下に示す成果が得られた。 (1)Siの低温成長の問題点として、基板とエピ層界面における酸素、カーボンなどの不純物の増大が明らかになった。そこで、Si基板の新しい前処理法として、SiF_4というエッチングガスに注目し、プラズマ・エッチングを試みた。その結果、プラズマ・エッチングを用いることにより、基板とエピ層との界面付近における不純物濃度を約1桁程度下げることに成功した。 (2)膜形成時におけるSiH_2F_2、H_2ガス流量の最適化を図り、250℃付近における低温エピタキシャル成長条件を明確にした。 これらの基礎的実験結果をもとに、Si系新機能デバイス材料であるSi/SiGe歪超格子の作製及びPH_3ガスを用いたSiの超高濃度ドーピングを試みた。その結果以下の結果が得られた。 (1)光のオンオフによる成長制御を行ない超格子構造の作製を試みた結果、良好な超格子界面が得られることが明らかとなり、TEM像観察により明瞭な超格子構造が観察された。 (2)PH_3ガスを用いた高濃度ドーピングを行なったところ、電子濃度10^2^1cm^-^3台という超高濃度ドーピングが可能であることが確認され、さらに、得られた膜は半金属性を示すことが明らかになった。 これらSi系新機能デバイスの試作・評価を行うことにより、光励起エピタキシャル成長法が、新しいSi低温結晶成長法として有用であるとの知見を得た。
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