研究課題/領域番号 |
62850074
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
武冨 喜八郎 岐阜工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (90043083)
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研究分担者 |
島崎 磐 岐阜工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (30043087)
宮崎 保光 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40005989)
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キーワード | 浅層地中レーダ / ホログラフィックレーダ / 地中レーダ用アンテナ / 地中レーダの信号処理 / 反射波形の分解 |
研究概要 |
本年度の研究では、(1)地中レーダの反射波形をもとに不可視媒質下の層の位置測定、(2)ホログラフィックレーダの像再生法、(3)ホログラフィックレーダの電波形式と距離分解能との関係、(4)地中探査レーダ用アンテナの特性試験の各項目について行い、最後にレーダシステムとして、具備すべきハードウェア、ソフトウェア体系を明らかにした。 第1の反射位置推定は、反射波形を構成する素反射のうち、主要な経路の反射波に着目し、反射波はそれらの重畳波形であることを利用して、数学的な手法により主要反射波に分離分解することで推定する方法と、信号処理法の一種であるケプストラム解析法を利用して位置推定を行う方法を開発した。第2、3のホログラフィックレーダは、各種の地中レーダのうち、近距離の目標物を高分解に探査するに最適である。そこで、浅層地中レーダとして用いる場合の像再生計算法、電波形式と分解能との関係を明らかにした。像再生計算法の検証のため、実験をおこなった結果、再生像が確認された。第4のアンテナ特性は、ホログラフィックレーダの電波放射および受信センサの役割として最も重要である。アンテナは広帯域特性が要求され、送受信アンテナ間の結合が少ないことが必要である。そこで、アンテナ特性について、電波暗室のなかで、アンテナの空間配置を変えた場合の直接結合の測定を行った。その結果、種々の空間的配置での結合量の度合がわかった。さらに、仕様どうりの周波数特性、整合特性を備えていることも確認された。 最後に、上記の一連の開発研究を通じて、浅層用地中レーダとして、ホログラフィックレーダの具備すべき特性を明らかにした。
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