研究課題
試験研究
(1)同調液体ダンパーの基本特性液体の動揺を利用したダンパーを同調液体ダンパー(TLD)と名付け、その基本的特性を自由振動実験、強制振動実験から明らかにした。注目したパラメーターは容器の形状、水深、底面粗度、容器屋根の高さ、液体の粘性、加振動数、加振振幅などである。(2)同調液ダンパーのモデル化非線形波動シミュレーションモデルを開発し、矩形容器内の浅い水の動きを表わすことに成功した。液体動揺の減衰については、底面境界層と表面による寄与を半解析的に評価し、支配方程式の中に組み込んである。砕波が起こる以下の加振振幅の場合には、シミュレーションによる予測値は実験値と整合的であり、モデル化の妥当性が検証された。(3)同調液体ダンパーの制振効果の検討1自由度系構造物に同調液体ダンパーを載せ、加振機により正弦加振を行ない、ダンパーの制振効果を調べた。質量比1%程度の水の質量によっても、応答振幅は数分の1程度に低下し、効果の大きいことが確認された。また、シミュレーション解析の結果も実験値と整合的となることが確認された。(4)インパクトダンパーの制振効果メインテナンスの問題の少ない振子式インパクトダンパーのシミュレーションモデルを開発し、実験をあわせて行ない、モデルの妥当性を確認した。また、同モデルを用い、インパクトダンパーの設計式を提案した。
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