研究課題/領域番号 |
62850093
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
宇野 尚雄 岐阜大学, 工学部, 教授 (70021582)
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研究分担者 |
杉井 俊夫 岐阜大学, 工学部, 助手 (90196709)
佐藤 健 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80135326)
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キーワード | 不飽和土 / 透水係数 / サクション / 飽和度 / フィルター / 間隙空気圧 |
研究概要 |
最終年度の今年度は、初年度の研究成果をもとに、当初計画の5種類の試験法のうち【○!4】の「間隙空気圧による飽和度制御法」に焦点をあて、従来から加圧型不飽和透水試験機として知られていた装置を、浸透流量の計測のために2連の給排水ビュレットを連結して、負荷水頭の制御と兼用する方式に改良した。この試験機2台を用いて、【○!1】フィルターの選択法、【○!2】土試料内の飽和度の一様性、【○!3】負荷すべき水頭、動水勾配の大きさ、【○!4】必要計測試験時間、など試験法の具体的指針を得るべく、標準砂とシルトに対する不飽和透水試験を行った。その結果得られた知見を整理すると次のようである。 (1)フィルターは水圧負荷管路内に空気の侵入を防ぎ、しかも透水性の高いガラスフィルターなど、その間隙径に留意して選択する必要がある。概略的には土試料の飽和透水係数に対して、その1/5くらいの透水係数をもつフィルターが良い。 (2)負荷すべき動水勾配は0.3〜6.0の検討範囲では特段の差が生じないので、飽和土のそれより大きな1〜3の動水勾配を与えて良い。 (3)間隙空気圧を負荷することにより、また負荷動水勾配の相違による土試料内の飽和度分布が著しく変化することもなく、一様性が保たれるので要素試験として良好である。ただしこれは試料長4〜8cm、試料の直径6cmの供試体に対する検討結果である。 (4)負荷水頭の制御と流量計測に両用した2連の給排水ビュレットの利点を活して、試料の飽和度を計量することとして、さらに空気圧制御により飽和度を変化せしめる試験法を工夫したが、その結果も良好であった。
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