| 研究概要 |
検出電極、透過膜を結合させるイオン交換膜として化学的、熱的に安定なナフィオンを選び、この表面に多孔性の白金を吸着還元成長法による無電解めっきで電極として接合させてSPE電極を作製した。このSPE電極の電極表面に酵素透過層を被覆た。透過層には化学的安定性の高いペルフルオロ系のポリマ-とポリエチレン膜を用いた。ナフィオン膜の上に多孔質白金を析出させた上に暑さ10〜30μmのポリエチレン膜を熱圧着してセンサ-を作製した。このセンサ-は気相で酵素分圧0.5atmまで酵素分圧に比例した酵素の還元電流を示した。このセンサ-は2000時間以上に亘って安定した性能を示した。
ナフィオン粒子を用い、この表面に白金を析出させた後、ペルフルオロ系のポリマ-で被覆した。被覆層の作製にはプラズマ重合法を採用した。プラズマ重合にはヘキサフルオロプロピレンをモノマ-として用いた。RF電力10〜50W、圧力0.5〜Torr,モノマ-流量2〜5m1/minの範囲で良好な透過膜が得られた。この場合基板はプラズマ電極から約2cm離れたアフタ-グロ-領域に置くことが望ましい。この方法によってセンサ-部分の直径約1.2mmのセンサ-を作製することができた。このセンサ-もNafion膜を用いたセンサ-と同様の性能を示した。この結果からこの方法によってさらに小型化したマイクロセンサ-を作製できることが確認された。膜型センサ-を用いて溶存酵素を検出する場合のセンサ-の応答速度を過渡電流法によって測定した。その結果、90%応答時間は約2.5分となり、理論から予想される2〜3秒よりも著しく長くなった。このセンサ-を溶液中で使用するとの境界層の生成に注意する必要がある。
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