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1988 年度 実績報告書

日本産エビネの優良品種の絶滅回避に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62860004
研究機関山口大学

研究代表者

加古 舜治  山口大学, 農学部, 教授 (00023408)

研究分担者 加藤 洋一  加藤生物科学研究所, 所長 (20085632)
田原 望武  山口大学, 農学部, 助手 (70035103)
キーワード品種保存 / ウイルス検定 / 茎頂培養 / 種子伝搬 / 種子熱処理
研究概要

1.エビネの優良品種の入手。前年度に引き続き、品種保存の重要度の検討結果に基づき、健全な開花株20品種を購入した。これらは山口大学農学部付属農場エビネ管理ハウスに保管した。なお管理ハウスは、本年度には、灌水、配電並びに加温関係の設備を充実した。次年度は栽培用のベンチや液肥施用施設を補充し、栽培方法上の問題点の改善する。
2.茎頂培養法。これまでエビネの茎頂培養には、組織の褐変枯死、雑菌汚染、低生長速度などに問題があったが、(1)Murashige & Skoogの1/2N濃度培地、BA 5mg/ι、NAA0.05mg/ιが活着と初期生章によいこと、(2)8月から12月までの腋芽が汚染、活着並びに生長によいこと、
(3)腋芽の生長能は節位によって異なり、優勢芽がよいこと等を明らかにした。しかし継代培養の移植時に褐変枯死すること、繁殖率が悪いこと等の問題点がみられ、これらを次年度の研究課題とした。また茎頂切片の培養によるウイルス除去効果の検討を次年度に予定する。
3.ウイルスに罹病したと思われる156株について、検定植物を用い、ウイルス検定を行なった。検定植物にはアカザ、インゲン、ササゲ、ハブソウ、タバコ、その他を用い、1988年5月から同年11月中旬まで葉の搾汁を接種した。その結果、検定供試株中67株に反応がみられた。この反応がウイルスによるかどうかの判定は、次年度電顕法や抗血清法の併用により行なう。そのために、米国フロリダ大学教授ZETTLER氏に、ウイルス症状株を送付し、抗血清法による検定を依頼した。
4.ウイルスの種子伝染の有無を検討するために、初年度に種子を高温処理し、無菌発芽させた。発芽した実生苗を今年度は、1個体毎に試験管に移植培養し、逐次ウイルス検定を3項と同様に行なった。その結果、70℃1時間の熱処理区で、発芽した33個体の実生中、9個体でウイルス症状が検出され、次年度も本研究テーマを続行する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 加古舜治 編著: "ランのバイオ技術" 誠文堂新光社, 1-138 (1988)

  • [文献書誌] 田原望武 編著: "エビネの人工交雑種" 誠文堂新光社, 1 (1987)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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