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1988 年度 実績報告書

栽桑体系におけるバイオテクノロジー技術の応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62860007
研究機関京都大学

研究代表者

大西 敏夫  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (20027874)

研究分担者 岩田 益  九州農業試験場, 作物第二部, 室長
柳沢 幸男  信州大学, 繊維学部, 助教授 (70021160)
押金 健吾  信州大学, 繊維学部, 助教授 (40021159)
久野 勝治  東京農工大学, 農学部, 助教授 (70092484)
本間 慎  東京農工大学, 農学部, 教授 (70014941)
キーワード桑カルスの保存 / パラコート耐性個体 / ブラシノライド処理 / PFP処理 / 増・減異数性細胞 / サイトカイニン含量 / 茎頂培養
研究概要

桑のバイオテクノロジー技術の開発とその技術の栽桑分野への導入をはかり、新栽桑体系の確立についての検討を行なった。
大西は62年度に検討した低温馴化処理を施し、桑遺伝資源としての桑カルスの長期冷凍保存法を開発した。本間は組織培養の研究を行なうための基礎的実験として桑園雑草のパラコート耐性を調査し、耐性個体占有率が'86年には24.3%であったのが、'88年には38.2%となったことを見出した。そして、耐性種と感受性種の乾量生長を比較検討した。久野は0.1ppmブラシノライドの処理で桑カルス中に葉肉様細胞、仮道管の分化を、10ppmクマリンの処理ではカルス増殖は著しいが組織の分化は明瞭でないことを観察した。押金はパラフルオロフェニールアラニン(PFP)を2倍体桑の培養芽生に処理した結果、正常細胞に混じて、増および減異数性細胞や3、4倍性細胞が混数性の状態で培養個体内に存在することを観察した。柳沢は冬期間の桑枝条と冬芽中のサイトカイニンレベルの変化を検討し、秋から翌春までに検出されたサイトカイニンはZ、ZRと2ipで、特に、Z含量は休眠期に少なく、その解除後には増加することを見出した。岩田は桑の茎頂培養用のMS基本培地を改良し、初期生育が良好となる培地を開発した。また、幼若苗の移植馴化にはバーミキュライトにビートモスを加えた培地が良好であることを見出した。
以上の研究は本研究課題に基ずいて当初より計画的に行なった分担研究であって、それぞれの分担分野では主題の研究目的に対して意義深い実験を進めた結果、概ね所期の成果をあげることができた。これらによって、桑におけるバイオテクノロジー技術の特性は概ねつかむことができたものと思われ、実用面への応用の可能性が確認できたものと考えられる。従って、第3年次には個々の研究に加えて、総合的な検討に主点をおき、課題について、研究が完結するよう進展させる予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 柳沢幸男 他: 日本蚕糸学雑誌. 57. 323-327 (1988)

  • [文献書誌] 西口達郎 他: 九州蚕糸. 18. 9 (1988)

  • [文献書誌] 岩田益: 九州蚕糸.

  • [文献書誌] 本間慎: 日本環境学会予稿集. 15. (1989)

  • [文献書誌] 久野勝治: 日本環境学会予稿集. 15. (1989)

  • [文献書誌] 大西敏夫 他: 日本蚕糸学雑誌. (1989)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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