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1988 年度 実績報告書

連続式スチーム・インジェクション・プレスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 62860020
研究機関京都大学

研究代表者

佐々木 光  京都大学, 木材研究所, 教授 (50027158)

研究分担者 中路 誠  東洋ベニヤ工業, 取締役企画開発室長
吉田 弥寿郎  大建工業開発研究所, 所員
川井 秀一  京都大学, 木材研究所, 助手 (00135609)
藤田 武  日本ノボハ゜ン工業, 取締役製造本部長
山本 昭夫  ホクシン, 常務取締役第2製造部
キーワードスチームインジェクションプレス / 蒸気噴射プレス / 連続プレス / パーティクルボードの熱圧 / 木質ボードの製造
研究概要

熱板表面から高温(高圧)水蒸気を噴射することにより、パーティクルマット内の温度を急激に上昇させ、接着剤を硬化させ、ボードを短時間に熱圧成形する、いわゆる、蒸気噴射法をボードの連続成形と組み合わせて、効率の良い熱圧を連続的に行なうための装置の開発とその基礎原理について研究を行なった。結果の概要は以下の通りである:
1 高圧蒸気と液体窒素を用いる特殊な反応セル内で、高蒸気圧下の木材接着剤の反応挙動を調べた結果、縮合反応に続いて分解反応が起こり、接着剤の種類に固有の蒸気圧と適正硬化時間の関係が存在することを明らかにした。
2 有限要素法によるマット内の熱拡散に関する数値解析を行ない、蒸気噴射のタイミング、蒸気の圧力、ボードの比重、厚さなどが温度分布に及ぼす影響を算出し、その結果の精度を実験的に検証し、その計算方法が十分な実用性をもっていることを明らかにした。
3 コンベヤの流れに沿って反復(ピストン)運動をする盤面800×1,200mmの蒸気噴射プレスを設計、試作し、既設の高電圧配向マットフォーマーに連続的に設置し、その操作性能をテストした結果、目標に近い性能をもつことがわかった。
4 この連続式蒸気噴射プレスを用いて、厚さ60及び100mm、比重0.4および0.6のイソシアネート接着剤を用いたボードを連続成板し、その曲げ性能、剥離強度、厚さ膨張率などを調べた結果、例えば厚さ100mmのボードの場合、蒸気温度140℃を10秒噴射すれば、全圧締時間は90秒で十分なことがわかった。この生産速度は從来の熱板プレス法のそれの約20倍である。この結果は2の数値解析による推定と一致した。
5 数値解析結果によればマット側面より蒸気噴射を行なうことがより有効である。また連続プレスへの適用性が高い。今後の課題である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 佐々木光,川井秀一,Bambang Subiyanto;畑俊充: 合板工業技術短信. 6(1). 1-14 (1988)

  • [文献書誌] 川井秀一,畑俊充: 木材工業. 42(12). 562-565 (1987)

  • [文献書誌] Subiyanto,B.;Kawai,S.;Sasaki,H.;Kahar,N.;Ishihara S.: 木材学会誌. 34(4). 333-336 (1988)

  • [文献書誌] Subiyanto,B.;Kawai,S.;Sasaki,H.;Tanahashi,M.: 木材学会誌. 35. (1989)

  • [文献書誌] Hata,T.;Subiyanto,B.;Kawai,S.;Sasaki,H.: Wood Science and Technology.

  • [文献書誌] Hata,T.;Kawai,S.;Sasaki,H.: Wood Science and Technology.

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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