• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

環境制御によるワムシの増殖不良および急減現象対策

研究課題

研究課題/領域番号 62860024
研究機関長崎大学

研究代表者

平山 和次  長崎大学, 水産学部, 教授 (80039718)

研究分担者 前田 昌調  東京大学, 海洋研究所, 助手 (40107454)
日野 明徳  東京大学, 農学部, 助教授 (90012012)
今田 克  協和発酵工業, 研究開発企画室, 部長 (10112327)
キーワードシオミズツボワムシ / ビタミンB_<12> / 原生動物 / 細菌 / 淡水クロレラ
研究概要

淡水クロレラはVB_<12>を含まないとワムシに対して全く餌料価値をもたない。本年は多くの淡水クロレラについてVB_<12>を資化させる方法について検討し、1100ug/100gまで細胞内に含ませることが可能となった。VB_<12>に含有淡水クロレラでのワムシ大量培養のモデル実験を行ったところワムシは非常によく増殖した。東南アジア諸国でワムシ培養に用いられている海産酵母についても、そのワムシに対する餌料価値を厳密に検討した。その結果はパン酵母よりも餌料価値が高いことがわかった。(平山)
ワムシに対して顕著な増殖促進作用を示す細菌TP4株(昭和62年度報告)をワムシ大量培養に強制添加した場合、他の菌との競合による菌密度の経時的な低下が観察された。しかし、本菌の純粋培養はパン酵母のみを栄養源とする海水培地でも可能であった事から、強制添加を伴うワムシ大量培養のスケールアップの可能性は高いと判断した。ワムシ大量斃死時に分離され、極めて強い致死毒性を示した菌株Y5はVibro alginolyticusに同定された。(日野)
ワムシ生産槽に出現した原生動物の中では、ワムシ培養初期には、Uronemaが、つづいてEuplotesが優占種となり、Uronemaは一種、Euplotesは35種が分類対象可能種として記載された。Uronemaは主として細菌を、Euplotesは細菌、酵母、Uronemaを摂食したが、両者ともNannochloropsisによっては増殖しなかった。UronemaとEuplotesはArtemiaによってよく摂食駆除され、特に、第11令以上の成長段階にあるArtemia(体長約5mm)による駆除は効果的であった。Euplotes、Uronemaは付着基盤上を匍匐する特徴があるため、目のあらいエアフィルターをつめた容器内に、ワムシ培養水をゆっくり通過させると、原生動物の少ないワムシ培養水が得られた。(前田)

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 干建平: 日本水産学会誌. 54. 1873-1880 (1988)

  • [文献書誌] 平山和次: 昭和63年度栽培漁業技術研修事業基礎理論コース 餌料生物シリーズ. No.8. 1-16 (1988)

  • [文献書誌] 丸山功: 日本水産学会誌.

  • [文献書誌] 前田昌調: 日本水産学会誌.

  • [文献書誌] 干建平: 第2回アジア水産学会報告.

  • [文献書誌] Satuito C.G.: 第2回アジア水産学会報告.

URL: 

公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi