研究課題/領域番号 |
62860027
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
徳永 光一 岩手大学, 農学部, 教授 (10003740)
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研究分担者 |
佐々木 長市 宮城県農業短期大学, 講師 (30162374)
佐藤 照男 秋田県立農業短期大学, 助教授 (50073979)
石田 智之 岩手大学, 農学授, 助手 (40184535)
古賀 潔 岩手大学, 農学部, 助教授 (70091642)
馬場 秀和 岩手大学, 農学部, 助教授 (80003789)
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キーワード | 土の間隙 / 土の間隙のX線造影 / ソイルサンプリング |
研究概要 |
(1)孔隙造影法の完成について 前初年度(S62)に開発したナイフ法(X線撮影用試料土の新採取法)を本年度(S63)は更に改善した。すなわち、採土ブロックの背面切出しナイフの試作により、非破損採取の確実化、採取寸法の均一化、採取時間の一層の短縮化が実現された。これにより、ナイフ法は完成した採土法の域に達し、角筒サンプラ法に比べ、現場での採取時間は1/3に迅速化され、角筒サンプラ法では破損する脆弱土の採取も可能になった。 また、本年度はX線立体撮影用カセットマスクを鉛板製から、ステンレス・鉛板合成型に改作し、撮影位置の安定化、フィルムマークの精密化を実現した。 さらに、本年度は、低pF水分測定を行った試料について孔隙造影を併行する手法を検討し、pF測定後にクレーコーティングする方法で成功した。 (2)造影法の応用について 火山灰土粗孔隙の成因ーー北海道帯広火山灰土、青森県八戸火山灰土等について、孔隙のX線造影とプラントオパール分析を併行すると共に八戸火山灰土については、地表部で、現植生の根系分布調査を行った。これにより、孔隙形成が植物根によるものであることの同定が進行中である。突固め土の間隙ーー岩手山火山灰土について突固め土の透水係数と水みち間隙の形態造影の測定結果を比べ、含水比の低い場合は団粒間隙の発達と大きい透水性が、高い場合はネックで結合された面状間隙の発達と小さい透水性が確認された。農地土壌の粗孔隙構造ーー本年度は新たに熱帯土壌であるタイ国の水田,畑,林地(ラテライト)土を採取、輸入したものについて、孔隙造影を行った。わが国土壌と同様に根系状孔隙の発達が著しいことが判明した。ただし、孔隙造影の前処理中にスレーク破損を生じ易い点が我国土壌と異っている。
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