研究課題/領域番号 |
62860029
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
吉良 八郎 東京農業大学, 農学部, 教授 (30035943)
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研究分担者 |
玉木 幸彦 財団法人, 工業開発研究所, 嘱託
高須 俊行 東京農業大学, 農学部, 教授 (40154778)
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キーワード | 渦動管 / 微生物のフロック化作用 / 高濃度汚泥低負荷法 / 固液分離 / 沈澱槽 / 曝気槽 / 1次処理 / 2次処理 |
研究概要 |
1.原型実験による立証:本研究で指向する高濃度汚泥低負荷処理法の原型は、ROC農業委員会の補助で台湾大学畜牧系所属の畜舎廃水処理施設として、分担者玉木を中心に内外で始めて設計・施工され、初年度には開発施設自体の機能特性は予想以上であることを立証できた。しかし、旧畜舎群内に設置したため、新規開発施設以前の問題として、現地の慣習である雨水の合流方式や雑物除去等の難問が重なり、その対策として今年度は同じく農業委員会の補助で雨水の分流については途中に自動水門を設置、雑物除去については自動除塵機を設置、その他施設本体の改修も実施して再び稼動開始、高効率の立証を続けている。 2.模型実験による立証:前記原型を対象に製作した透明アクリル製1/5縮尺沈澱槽模型を用い、底部連通渦動管部に設けたA、B2連のスリット栓開度操作に伴う原型では観測困難な水理現象の実験を続行した。その結果、高感度のフィルムや写真機で始めて渦動管内の水中ラセン流跡線の可視化やラセン流速評価に成功、air-tunnelの可視化も行った。また構造的には管径D及びスリット幅bが一定b/D=0.1な一様渦動管であるが、機能的にはA、B両スリット栓の開度操作によって理想的な変化渦動管に該当する効率的な高濃度汚泥の排除効果を期待して甘藷澱粉を用いた実験を積重ねた。その結果、スリット部の流入速度やFr値の分布測定評価では一様渦動管の場合とは異なり、スリット上流側ほど支配フルード数Fr〓0.2を上回る高値を示し、沈澱汚泥の排除も上流側から始まり、この際ラセン流発生の限界濃度(SS)は全体としてSS=(35〜38)×10^4ppm程度であり、スリット栓の適正操作開度はFr分布が縦断的にほぼ水平近くなるα=4.59°程度を採用することが妥当と考察できた。すなわち、固液分離後の汚泥を渦動管で排除する方式は相当高濃度でも可能で、その排泥効果を高めるためスリット栓活用で変化渦動管の代用が可能となる。
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