研究課題/領域番号 |
62860029
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
吉良 八郎 東京農業大学, 農学部, 教授 (30035943)
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研究分担者 |
玉木 幸彦 財団法人, 産業創造研究所, 嘱託研究員
高須 俊行 東京農業大学, 農学部, 教授 (40154778)
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キーワード | 渦動管排泥法 / 微生物のフロック化作用 / 高濃度汚泥低負荷法 / 沈澱槽 / 曝気槽 / エア・リフトポンプ / 固液分離 / 汚水処理 |
研究概要 |
原型では、液体の輸送をすべてair lift pump施設で行ったため、動力費の節減面で大いに効果を発揮したが、この種ポンプの汚水処理への適用に関する業績がほとんど見当たらないため、今年度は原型設計面から要求されているair lift pumpにおける混相流の水理機能に関する水理模型実験を行い、多くの知見が得られた。まず、気液2相流の基礎的実験では、揚水管内の流動様式は大部分slug flowであること、揚水管が排気管と排水管に分岐する部分に円筒型の調節水槽を設けると、揚水がsmothとなり、揚水量も増加すること、浸水率δと揚水量の間には直線関係が認められること、供給空気量と揚水量の曲線関係も明らかにしたが、揚水管内の水の体積率f_LとFroude数Frg及び浸水率δを用いて、川島らが無次元化した揚水特性の表示方法によって、Frg=Vgo/√<2gH>と1-f_L(x)/δ^<3/5>の関係について実験結果についてまとめると、諸家のデ-タと同様によい適合を示すこと、等を明らかにした。次に、air lift pumpにおける気液固3相流の水理機能に関する実験では、汚泥材料として甘藷澱粉を用いた場合、導水管流入口位置を変動させた際の結果として、それぞれ固液分離や界面の様相を明らかにしたこと、流入口水深と揚水濃度(SS)に関する実験結果や原型における諸条件から、安全側をとって総合判断すると、導水管流入口位置は模型で流入口水深として25cm(原型で125cm)、sludge interfaceから流入口までの高さは模型で17cm(原型で85cm)が適正値であると考えられること、揚水開始時間を70分以降と考えると、原型では揚水開始は汚水流入から157分(約2時間半)が適切であること、又流入速度については、気液2相流に関する実験の場合の最大流入速度を用いると、原型換算値は6.42cm/secとなり、この値は原型の設計流入速度の制限10cm/sec以下を満足しているので有意であること、等の諸点を明らかにした。
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