研究課題/領域番号 |
62860029
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
吉良 八郎 東京農業大学, 農学部, 教授 (30035943)
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研究分担者 |
玉木 幸彦 財団法人, 産業創造研究所, 嘱託研究員
高須 俊行 東京農業大学, 農学部, 教授 (40154778)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 渦動管排泥法 / 微生物のフロック化作用 / 高濃度汚泥低負荷法 / 沈澱槽 / 曝気槽 / エア・リフトポンプ / 固液分離 / 汚水処理 |
研究概要 |
高濃度活性汚泥低BOD負荷好気性処理法を開発し、原型並びに縮尺1/5の模型実験を通じて従来の各種処理法に優る諸点について実証的研究を行い、次に示す知見が得られた。この方法の特色は、vortex tubeを用いた効率的な排泥法やecosystemの活用面から微生物のfloc化作用仮設を併用し、これをsystem化することにより経済的で高率な処理効果を期待したことである。その結果、原型ではBOD処理目標以上の94%なる好結果が得られ、air lift pump活用により動力費が節減され、最初沈澱槽では固液分離、濃縮の様相がMLSS測定により確認され、渦動管の排泥砂効果や調整効果も妥当であることが実証された。しかし、原型現場である台湾の畜産排水処理上の問題点は雨水合流式であることであり、その対策としては分流式とするか、自動水門による調節方法採用を提案した。又日本での高濃度MLSS低BOD負荷処理装置の実績例を挙げ高率処理の可能性を示した。他方、最初沈澱槽の1/5模型で問題点の実証を行った。Slit tap操作による変化渦動管としての水理機能の実験ではFrやp/wの評価により期待どおりの効果を果たしていること、渦動管内の流れの可視化実験ではair tunnelの発生限界はAslit操作で開度α=0.92゚、Bslit操作でα=1.38゚付近であること、又らせん流跡撮影に成功しこれからみかけのらせん流速の評価ができたこと、高濃度汚泥の排除実験では一様渦動管とは逆に汚泥が上流側から排除され、そのらせん流発生限界濃度(SS)は約35〜38×10^4ppm範囲であり、slit tapの適正開度はα=4.59゚が妥当であること、Air lift pumpの混相流の実験では大部分flug flowであり、排気管と排水管分岐点に調節水槽を設けると揚水が順調となり揚水量も増加し、浸水率や供給空気量と揚水量の関係も明らかとなり、揚水特性も川島らの示した無次元表示の式に適合すること、又気液固3相流の実験では導水管流入口の位置、揚水開始時間、流水速度に関し多くの知見を得た。
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