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1989 年度 実績報告書

新食肉資源としてのニホンジカの集約的飼育管理技術と鹿肉の利用性の開発

研究課題

研究課題/領域番号 62860034
研究機関宮城県農業短期大学

研究代表者

斎藤 孝夫  宮城県農業短期大学, 畜産科, 教授 (40099130)

研究分担者 小関 太郎作  日本鹿研究協会, 理事
石田 光晴  宮城県農業短期大学, 畜産科, 講師 (40151386)
池田 昭七  宮城県農業短期大学, 畜産科, 講師 (50070222)
武田 武雄  宮城県農業短期大学, 畜産科, 教授 (60105179)
キーワードニホンジカ / 集約的管理技術 / 鹿肉 / 新食肉資源 / 加工・調理 / 人工哺乳 / 飼料消化率 / 休息場所
研究概要

本学養鹿施設において飼育していた雌鹿3頭(1才4カ月〜5才4カ月)を屠殺して、屠体成績と精肉の一般成分値を得た。さらに、蓄積脂肪の性状について調べた。枝肉歩留まりは60%以上、精肉歩留まりは41〜49%を示し、若い鹿ほどその値は小さかった。精肉の性状は、pH5.55〜6.20、軟らかさ20〜30g台、水分活性値0.95〜0.98であった。水分は70%以上、粗タンパク質18〜20%、粗脂肪2%前後,粗灰分2〜3%であった。蓄積脂肪の融点は、42〜52℃の範囲にあり、皮下脂肪の融点は比較的低く、腎臓脂肪は高い値となった。脂肪酸組成は、パルミチン酸、ステアリン酸およびオレイン酸等が主要な脂肪酸であった。鹿肉の加工は、豚肉と同様にハム、ソ-セ-ジ、ベ-コン等を試作した。さらに、牛肉料理と同じ方法で調理品を製造した。いずれも官能試験を行い、従来の家畜肉と同様に十分利用性があると認められた。前年度に引続き、子鹿の出産の観察および人工哺育を行った。子鹿は、出産数分後に起立を試み、自力で歩行するまで27〜62分を要した。初乳の第1回哺乳は、出産後30分前後に行われた。自然哺乳の場合、子鹿の体重は2週間で2倍になり、人工哺乳では1カ月を要した。飼料の消化率は、生草と濃厚飼料の場合、粗タンパク質66.2%、粗脂肪52.5%、NFE66.6%、粗繊維52.1%であった。DCPは、4.8〜13.3%と飼料によって異なった。生草摂取量は、体重の約8〜10%程度であった。嗜好性の高い飼料を増量給与することにより、晩秋から冬季にかけての食欲や体重の減退を軽減することができた。シカの休息場所は、気象条件によって異なり、冬季は日当りのよい場所を好み、夏季では日陰や風通しのよい場所での休息が多かった。また、2辺のフェンスに囲まれた視野の広い、逃避に都合の良いところを選んでいた。青森県十和田市の民間養鹿牧場の実態を調査した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 池田昭七,武田武雄,石田光晴,斎藤孝夫: "筋弛緩時におけるニホンジカ(Cervus nippon)の生理的諸元について" 宮城県農業短期大学学術報告. 37. 43-51 (1989)

  • [文献書誌] 池田昭七,武田武雄,石田光晴,斎藤孝夫: "ニホンジカ(Cervus nippon)の集約的飼育管理における行動について" 宮城県農業短期大学学術報告. 37. 53-61 (1989)

  • [文献書誌] 石田光晴,武田武雄,池田昭七,斎藤孝夫: "ニホンジカ乳の一般成分分析" 酪農科学・食品の研究.

  • [文献書誌] 石田光晴,武田武雄,池田昭七,斎藤孝夫: "ニホンジカ肉の一般成分と蓄積脂肪の性状" 肉の科学.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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