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1988 年度 実績報告書

蛋白質工学による安定なスーパーオキシドデイスムターゼの開発

研究課題

研究課題/領域番号 62870015
研究機関山口大学

研究代表者

中澤 淳  山口大学, 医学部, 教授 (90025594)

研究分担者 熊原 尋美  宇部興産, 宇部研究所, 主任研究員
山田 守  山口大学, 医学部, 助手 (30174741)
キーワードスーパーオキシドデイスムターゼ / cDNA / コリシンE_1プロモーター / 部位特異的変異法
研究概要

昨年度作製した組換えDNApUBE2からSODの遺伝子を含む1073bpの断片を分離し、これをpUC118につなぎ込み、部位特異的変異体作製のためのプラスミドpUBE118を得た。次にArg-143をHis、Asn、Aspに置換するため、6種類のオリゴデオキシリボヌクレオチド21ーmerを化学合成した。これら合成DNAをプライマーにすると、ArgのコドンCGTを、CAT,CAC=His;GAT,GAC=Asp;AAT,AAC=Asnとすることができる。Amersham社製のmutagenesisキットを用いて、上記プライマーをpUBE118のSSDNAにアニールした後、DNA合成を行い、多数のクローンを得た。各クローンのDNA塩基配列を決定したところ、ArgがHis、Asn、Aspに置換されたpUBE118-1、pUBE118-2、pUBE118-3が得られた。
さらに、上記プラスミドを大腸菌TG1に導入し、小スケールで培養し、マイマイシンC2μg/mlの存在下に37℃で2時間誘発合成を行った。誘発後全菌体の蛋白の一部を12.5%SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ったところ、His、Asn、Aspのいずれの置換体も野生型(Arg)とほぼ同程度誘発合成されていた。
次に菌体の粗抽出液を12.5%の通常のポリアクリルアミド電気泳動にかけた後、SODの活性染色を行ったところ、His置換体は野生型(Arg)に比べ、約1/10に活性が低下していた。また、Asn置換体は1/100以下に、Asp置換体は全く活性が認められなかった。以上の結果からArg-143の正の電荷はSOD活性に必須であることが強く示唆された。
本研究によって得られたSODのHis置換体は、pUBE118-1から効率よく合成することが可能であり、しかも酵素活性をある程度保持していることがわかった。今後さらに、その安定性を多角的に検討する価値があるものと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] G.Tian: Biochemistry. 27. 5544-5552 (1988)

  • [文献書誌] M.Tagaya: J.Biol.Chem.244. 990-994 (1989)

  • [文献書誌] T.Yoneya: J.Biochem.105. 158-160 (1989)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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