研究課題/領域番号 |
62870017
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 日本大学 (1989) 京都府立医科大学 (1987-1988) |
研究代表者 |
蘆原 司 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079719)
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研究分担者 |
小西 英一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50186714)
細川 洋平 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60137130)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 顕微測光 / 組織培養 / DNA |
研究概要 |
〈1.細胞培養下における顕微蛍光測光システムの試作開発と運用〉1)ハードの試作開発:倒立位相差顕微鏡(ニコンTMD)に落射蛍光装置、測光装置、自動ステージ、およびパソコン(NEC PC-9801 VM2)を結合したシステムを試作開発した。2)ソフトの試作開発:自動ステージ(0.25μmのX、Y軸ステップ)からの細胞の位置情報、位相差観察に基づくキーボードからの細胞形態情報、測光データの各入力、およびシステム全体の統合的制御のためのパソコン運用のソフトをMSーDOSのBASICで試作開発した。このシステムの利用を通じて、ハード・ソフト両面の改良・一般化を図った。〈2.生体蛍光染色法の開発〉1)核DNA蛍光染色法:生細胞の核DNA蛍光染色はHoechst 33342(0.005μg/ml・培養液)で15分間行うこと、および経時的測光解析にはその15分前にさらに蛍光色素を追加して染色を増強する(=DNA合成で複製されるDNAは新たに染色する必要がある!)ことを見出した。2)その他の生体蛍光染色法:carboxyflu orescein diacetateによるエステラーゼ染色とPI染色を重ねることによる生死細胞の分別蛍光染色、Fura2による細胞内自由Caイオンの蛍光染色、蛍光標識ピーズの細胞内取り込み法などを可能にした。〈3.本システムを用いた培養細胞機能の解析的研究〉1)培養細胞の増殖サイクル解析:V励起でDNA蛍光測光して個々の細胞の増殖サイクルの位置を決定し、その後経時的染色・測光解析により、それぞれの細胞のS期時間を図表計算から推定する方法を考案・標準化した。2)その他:生死細胞数の迅速な蛍光測光解析法、細胞のCaイオン濃度の蛍光測光法、細胞貪食能の蛍光測光法などの方法論を案出し確立した。細胞の蛍光画像解析法による形態・濃度分布の定量的解析も可能にした。以上、細胞培養下の機能・形態解析法の試作開発、一般化、有用性を示した。
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