研究課題/領域番号 |
62870022
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
栗村 敬 鳥取大学, 医学部, 教授 (00112110)
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研究分担者 |
板垣 朝夫 鳥取県衛生公害研究所, 科長
服部 直彦 鳥取大学, 医学部, 助手 (90198763)
浜 誠治 鳥取大学, 医学部, 講師 (80031996)
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キーワード | HIV抗原 / HIV・DNA / HIV・RNA |
研究概要 |
すでに当研究室では確立したHIV抗体の蛍光抗体法による測定に用いる抗原スライドの作製についてその基本的条件を設定し、より確実な診断法とした。さらに既存のHIV抗原測定キットを用いて抗原測定の精度をあげることを試みた。一般に抗原は血中では抗体と共存し免疫複合体を作っているため血清を無処理のままで抗原や抗体を測定しその定量性を論じることは危険である。そこで血清を酸性(pH2.0)で加熱(70℃10分)し、中和の直後に抗原を測定する手段を確立した。 さらに核酸診断を容易ならしめるために以下の試みを行った。日本人キャリアより分離したJH/3株よりウイルスDNAプローブを作製した。さらにこのDNAをECoRIにより一ケ所で切断し、その2断片をpTZ18Uに組込ませた後DNA依存RNAポリメラーゼ・プロモーターよりみて組込まれたDNA部分より下流で切断(XbaI)した後にT7・RNAポリメラーゼを添加しRNAプローブを量産させることができるようになった。さらにこのRNAプローブをアルカリ性で部分加水分解しin situハイブリダイゼーションを可能にする条件を設定した。さらにポリメラーゼ・チェーン・リアクションの基礎条件を決定し現在、その臨床的使用のための簡易化を試みている。以上のことによりDNA-DNA、DNA-RNA、RNA-RNAハイブリダイゼーションを用いたあらゆる方法にするHIV核酸診断が可能となった。今後はその簡易化に取り組む予定である。
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