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1988 年度 実績報告書

癌に特異的なγGTP糖鎖に対するモノクローン抗体を用いたEIAの実用化

研究課題

研究課題/領域番号 62870030
研究機関大阪大学

研究代表者

谷口 直之  大阪大学, 医学部, 教授 (90002188)

研究分担者 鎌田 武信  大阪大学, 医学部, 教授 (80028399)
キーワードγーグルタミルトランスペプチダーゼ / 糖鎖 / モノクローン抗体 / 肝癌
研究概要

糖タンパク質の糖鎖に対する抗体を作製するのは非常に難解であり、2〜3の例を除くと現在までほとんど報告がない。我々は、ヒト肝臓癌の組織よりγGTPを精製し、その糖鎖をヒドラジン分解によって分離した。次に、マウスの血清アルブミンとこの糖鎖とを化学的に結合させ、抗原としてマウスに免疫することにより、γGTPの癌化により変異した糖鎖を認識するモノクローナル抗体を作製することに成功した。得られた抗体をもとにエンザイムイムノアッセイ(EIA)法を用いて正常人、各種癌患者の血清中の変異γGTP量を測定した。
その結果
1.γGTPーオリゴ糖に対するモノクローン抗体
2つのモノクローン抗体が得られた。そのうち、γSー54ー29は、ヒト肝癌およびヒト腎γGTPと反応したがヒト正常肝γGTPとは低い反応性しか示さなかった。
2.γSー54ー29抗体の特異性の検討
本抗体をSDSーPAGEで泳動し、次でWestern blottingを行ったところ、γSー54ー29抗体は肝癌およびヒト腎γGTPの大サブユニットとのみ反応し、小サブユニットとは反応せず、本抗体がγGTPの大サブユニットを認識するものであった。
3.各種患者血清中のγSー54ー29と反応するγGTPレベル
種々の悪性腫瘍患者などの血清のγGTPレベルをγSー54ー29を用いたEIAで測定した。その結果、肝癌、転移性肝癌(原発は他臓器)、肝炎などで高値を示す例が多かった。肝硬変、肝癌、胆石などでは高値を示さなかった。正常人血清の平均値+2SDをカットオフ値として用いた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Arai,K.: J.Biol.Chem.262. 16969-16972 (1987)

  • [文献書誌] Nishikawa,A.: Anal.Biochem.170. 349-354 (1988)

  • [文献書誌] Nishikawa,A.: Biochem.Biophys.Res.Commun.152. 107-112 (1988)

  • [文献書誌] Sakamuro,D.: Gene. 73. 1-9 (1988)

  • [文献書誌] Ishibashi,K.: Clin.Chim.Acta. (1989)

  • [文献書誌] Taniguchi,N.: Methods Enzymol.(1989)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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