研究課題/領域番号 |
62870039
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
竹下 研三 鳥取大学, 医学部, 教授 (90037375)
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研究分担者 |
小木曽 清孝 (株)クラレメディカル事業本部, 研究員
稲垣 真澄 鳥取大学, 医学部, 助手 (70203198)
OGISO K. KRARAY CO. MEDICAL PRODUCTS DIVISION Sales manager
TAKASHIMA S. Tottori University School of Medicine Associate Professor
ANDOU Y. Tottori University School of Medicine Assistant Doctor
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 超音波ドプラ / 脳血流 |
研究概要 |
超音波検査による新生児期の脳循環検査はすでに臨床的に確立された検査法である。脳室内あるいは脳実質内出血が容易に診断でき、かつ、超音波ドプラ法を用いることにより脳血流の変化をも観察できる。しかし、脳血流を連続的にモニタ-する試みは未だ成功をみていない。われわれの研究目的は乳児の大泉門上に超音波プロ-ブをおき、多少の体動でも良好な血流波形を得るよう、複数の角度の超音波プロ-ブと選択用コンピュ-タ-を内蔵した脳血流モニタ-を試作することにおいた。開発研究は基礎的研究として超音波のIongitudinal directionとtransiverse directionについて振動子を特別におくことで解決し、また、感度と周波数についても改良を行った。以上の結果をふまえて、乳幼児の脳血流を検知する実験装置を試作し、種々の実験を行い実用性について検討した。 実験結果: 実験に使用した幅7mmの振動子の指向角は理論計算では、約3°である。実験によると超音波ビ-ムの中心がシリコンチュ-ブからずれた状態では、振動子のわずかなずれがあっても超音波の反射を検知するのは困難であった。一方、新生児の大泉門上に超音波プロ-ブを直接固定させると、頭皮を傷つける恐れがあったため、振動面と頭皮との空隙にゼリ-を多量に塗布したがゼリ-に復元性がないためモニタ-として長時間の使用に耐えられなかった。そこで、多量の水を吸収して膨潤性のある高分子材料について検討した。これらは弾力性と復元性があり、上記の目的を達成するには有効であったが、頭部への取り付けが困難であり、さらにこの高分子材料を介しての超音波ビ-ムはわずかな振動に対しても超音波反射を安定して検知させなかった。また、たん棚型の振動子を並べて直線スキャンニングで新生児頭部の動きに対応することを考えたが、今回の実験からこの方法でも目的が達せられなかった。
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