1)ポリミキシン固定化繊維による敗血症性ショック療法と臨床応用:エンドトキシン注入ショックモデル犬についてのPMX-FによるDHP治療効果から始まり、E、Coli注入敗血症性ショックモデル犬の救命率も向上できることを立証し、種々のパラメ-タ-の改善も認めた。PMX-Fカラムの臨床応用のために滅菌法として種々試みたが、PMX-Fの加価に変化を来たさないオ-トクレブ方式が採用された。又カラムの大きさは170ml容積とし、53gのPMX-Fを充填した。このエト用カラムの生体適合性については、正常犬、ビ-グル犬を用いて行い、血球成合による評価では全く問題ないことが証明され、1989年春から臨床応用に入り現在まで10例の経験をもち、案全性、およびショックに対する効果で成績をあげている。臨床治療は途中であるが、本試験研究の最大の目的を果たした。 2)PMX-Fによる治療効果の機序解明:雑犬によるショック治療実験では、ショックの軽減化、早期改善が各種パラメ-タにより立証された。しかし原因物質であるエンドトキシンの除去については、水系については明確な除去の結果が得られたが血中においては、エンドトキシンの測定法そのものに問題があることが判明したので、2年度から新しい測定法の開発を平行して進めた。 学会でも臨床上エンドトキシン測定における濃度と病態の相関性が*々され、測定法の問題も提起され始めている。 現在ではほぼ測定できないかと思われる検体処理法を含めた測定法が完成に*くまで検討できたと思う。完璧な測定法確立にはもう少し研究検討が必要である。
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