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1989 年度 実績報告書

悪性脳腫瘍に対するマイクロウェ-ブ組織内照射と放射線組織内照射の併用療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62870057
研究機関岡山大学

研究代表者

西本 詮  岡山大学, 医学部, 教授 (50032850)

研究分担者 津野 和幸  岡山大学, 医学部附属病院, 医員
松久 卓  岡山大学, 医学部附属病院, 医員
国塩 勝三  岡山大学, 医学部附属病院, 医員
三島 宣哉  岡山大学, 医学部附属病院, 医員
古田 知久  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (30181457)
キーワード放射線組織内照射 / マイクロウェ-ブ組織内照射 / 温熱療法 / 脳腫瘍 / Ir-192 seed
研究概要

(1)放射線組織内照射
昨年度のサルを用いた実験では、機械的損傷の影響が強かったと考えられたので、本年度は小線源を刺入するのに用いるカテ-テルをさらに細く改良した。また、昨年度よりも長期の経時的変化を(6カ月間)、組織学的に、またCT,MRIを用いて画像診断学的に詳細に観察した。サルは14頭用い、10mCiの^<192>Ir seedを約1週間留置して組織内照射を行なった。その結果は(1)200Gy以上の照射領域で放射線壞死が認められた。(2)MRIでは放射線壞死は1週間後から認められ、その大きさは6ヵ月後までほとんど変化しなかった。造影剤によるリング状増強部の程度、および周囲の脳浮腫は1ヵ月後が最も弱く、その後再び強くなった。(3)CTでは、MRIに比してこれらの所見は明瞭ではなかったが、2ヵ月後より放射線壞死巣内に石炭化を認めた。
(2)臨床応用
1)平成元年度は放射線組織内照射の臨床応用としては、悪性グリオ-マ1例に対して行なった。^<192>Irseedを3本のカテ-テルに挿入し、9日間で腫瘍周囲に60Gy(一部30Gy)照射した。照射による副作用は認められなかったが、3月間後にMRIで腫瘍の再増殖が認められた為、今後腫瘍摘出術を行い、照射野の組織学的変化について検討を加える予定である。
2)前年度までに行なった計15例の放射線組織内照射および組織内温熱療法の臨床例について検討を行なった。悪性グリオ-マの1例では腫瘍周囲に45Gy照射したが、1年後の現在も再発は認められていない。また、放射線壞死をまねくおそれが強く、通常の放射線照射が追加できない悪性グリオ-マの例についても十分な腫瘍増殖抑制効果が得られた。死亡例中4例について剖検が得られたので、現在検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Eiji Moriyama: "Hyperthermia for tumors:Improved delivery with a new cooling system" Neurosurgery. 23. 189-195 (1988)

  • [文献書誌] 松海信彦: "正常脳組織の加温限界:温熱によるサル正常脳組織の組織学的変化" 岡山医学会雑誌. 101. 1049-1061 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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