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1988 年度 実績報告書

誘発網膜電位による麻酔深度モニターの試作

研究課題

研究課題/領域番号 62870065
研究機関大阪大学

研究代表者

吉矢 生人  大阪大学, 医学部, 教授 (80028505)

研究分担者 寺田 英史  ミナト医科, 技術部, 部長
八木 正晴  大阪大学, 医学部, 助手 (10210220)
真下 節  大阪大学, 医学部, 講師 (60157188)
キーワード網膜誘発電図 / 麻酔深度 / 脳虚血
研究概要

網膜誘発電図(ERG)の麻酔深度・脳虚血モニターとしての臨床応用のためのモニター器を試作した。工夫点として、(1)麻酔科医が臨床業務中に測定できるようにパーソナルコンピューターによる自動測定、自動分析を試みた、(2)ERG導出用電極をコンタクトレンズ型とし、これと光刺激装置とを光ファイバーで結んで患者とERG測定装置との間に距離を取った、(3)コンタクトレンズ型電極による眼損傷を防ぐために酸素供給の確保、漏れ電流対策を行った、(4)安全性については正常被験者で検討して問題のないことを確かめた。これを用いて、手術中の患者12名で測定した。麻酔の導入はイソゾール、フェンタニール、サクシニルコリンで行い、笑気、酸素、エンフルレン、パンクロニウムで行った。呼気終末エンフルレン濃度をOMAC、0.5MAC、1MACと変化させた。0.5MAC、1MACは呼気終末エンフルレン濃度が一定になって15分以上経過した時点とし、OMACとしてエンフルレンを中止して30分以上経過した時点とした。エンフルレン濃度に伴ってERG波形上のa波、b波、律動様小波の頂点潜時の延長とa波の振幅の減少がみられた。b波の振幅は変化しなかった。このうち律動様小波の頂点潜時の変化が最も鋭便と考えられた。ERGを実際の臨床で麻酔深度・脳虚血モニターとして使用するためにはまだ解決すべき問題点として、(1)手術室内のME機器による電気的干渉がERG波形に影響するが、完全な除去は困難である、(2)コンタクトレンズ型電極の固定に問題が残ること、(3)光ファイバーによる光刺激の光量が少ない、(4)コントロール波形なしで麻酔深度をERGで確実に識別するには現装置では1MAC差が必要であること、等が考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 八木正晴: 麻酔. 38. (1989)

  • [文献書誌] 八木正晴: 麻酔と蘇生.

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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