• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

生体臓器・組織・細胞を対象とする広帯域誘電解析法の開発と標準化

研究課題

研究課題/領域番号 62870101
研究機関高知医科大学

研究代表者

入交 昭彦  高知医科大学, 医学部, 教授 (30025605)

研究分担者 市ノ渡 孝子  高知医科大学, 医学部, 教務員 (90145152)
木下 淑人  高知医科大学, 医学部, 助手 (60136372)
洲崎 敏伸  高知医科大学, 医学部, 助手 (00187692)
キーワード誘電解析法 / 生体インピーダンス / 細胞モデル / コンピュータ化 / 細胞誘電率
研究概要

〈測定セルの開発と試作〉
微小量の細胞サスペンションを測定するためのセルを試作した。浮遊容量・残留インダクタンスともに、従来型のセルに比べて約1/10であり、アーチファクト補正時の誤差をかなり小さくすることができた。また、インピーダンス・アナライザとの適合性に極力留意したので、スプリングクリップフィクスチュアを介して瞬時に脱着可能となった。
高周波域の測定を1GHzまで拡張する目的で、インダクタンス補正を要しない同軸型セルを開発した。これにより、現有のRF4191Aアナライザの性能をフルに活用できるようになった。これはサスペンション系の高周波域での測定にとり今後威力を発揮するものと期待される新しいセルである。さらに、眼レンズおよび筋組織測定用のセルも試作した。
〈測定・解析のためのコンピュータプログラミング〉
前年度において開発したプログラムをより使い易くかつ高速化できるように種々の改良をおこなった。これにより4194A型アナライザを用いるばあい10KHz〜100MHz域での81点の測定が25秒以内に完了することとなった。これは生細胞を扱う際大きな利点となるものである。
解析プログラムでは、最も単純なOne-Shellモデルにはじまり、一般の細胞を念頭においたVesicle-Inclusion Three-Shellモデルに至る合計9種類のモデル解析用の解析システムが完成した。これは京大化学研究所、広島大総合科学部等の研究者にも分与され、大いに活用されている。
〈生体試料の誘電解析〉
細胞系では、赤血球、培養白血病細胞などの厳密なモデル解析をおこない、従来通説となっていた界面分極理論に対して新しい問題提起をおこなった。水晶体および横紋筋の解析では組織インピーダンに関する新解釈を提出すべく目下研究を続行中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Suzaki;A.Irimajiri: Cell Structure and Function. 13. 642 (1988)

  • [文献書誌] T.Suzaki;M.Watanabe;A.Irimajiri: J.Physiol.Soc.Japan. 50. 374 (1988)

  • [文献書誌] M.Watanabe;A.Tamai;T.Suzaki;A.Irimajiri: J.Physiol.Soc.Japan. 50. 374 (1988)

  • [文献書誌] 渡辺牧夫,洲崎敏伸,玉井嗣彦: あたらしい眼科. 6. 283-289 (1989)

  • [文献書誌] A.Irimajiri;T.Suzaki;T.Ichinowatari: Biochimica et Biophysica Acta.

  • [文献書誌] A.Irimajiri;E.Suzaki;T.Suzaki;M.Watanabe: Biophysical Journal.

URL: 

公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi