1.初年度の研究成果 心電計の信号の処理と解析の高速化のためBASIC言語で開発していたプログラムをC言語に書き換える作業を行った。初年度は波形診断の部分について作業が完了したのでKARTIZER-2800のVersion4の診断精度実験に使用した患者データがフロッピーディスクに蓄えてあったので、そのデータのうち407例を使用して診断精度実験を行った。その結果診断精度はすべての診断項目について99%を超える確度を得ることが出来た。 本研究費申請時には開発プログラムはBASIC言語で行い、これを更にマイクロプロセサに移植する方法を取ろうとするものであったが、プログラムをフロッピーディスクへ蓄積しておく方式に変更したので開発が容易になった。 2.第2年度(最終年度)の研究成果 不整脈診断について先ずBASIC言語でプログラムを作成し、ついでC言語に書き換えた。628例の症例検討の結果、診断精度は波形診断の精度に近い成績を得ることが出来た。 3.研究計画の反省点と今後の発展 心電図解析のアルゴリズムはパラメータ抽出と診断論理とがあり、メカニカルな面を含めて前者にはなお解決しなければならない点が多くある。この障害の克服にはメーカーの協力を必要とするが、これなくしては、特に不整脈解析において高診断率を得ることが期待できない。 今後、不整脈については制御プログラムの開発と論理プログラムの改善を行い、一層の精度向上に努めたいと考えている。
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