研究課題/領域番号 |
62880023
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
佐藤 千之助 茨城大学, 工学部, 教授 (00007585)
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研究分担者 |
淡路 英夫 ファインセラミックスセンター, 主任研究員
金 順一 ファインセラミックスセンター, 部長
石田 良平 大阪府立大学, 工学部, 助手 (30145817)
車田 亮 茨城大学, 工学部, 助手 (60170099)
今村 好男 茨城大学, 工学部, 講師 (20007777)
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キーワード | 熱衝撃破壊靱性 / 応力拡大係数 / 高温熱衝撃 / 熱衝撃低抗 / 炭化硅素 / 高炉用コークス / 熱膨脹係数 |
研究概要 |
熱応力または熱衝撃による破壊には破壊靱性値(K_<IC>)に加えて熱伝導率(k)、熱膨脹率(α)、弾性係数(E)がK_<IC>k/Eαなる形で関与するので、これらパラメータの総合的な評価が必要である。本研究はこのパラメータを一括して測定する高温熱衝撃破壊靱性測定装置の開発とそれによる試験研究である。 試作した高温熱衝撃破壊靱性測定装置は2000℃に至る超高温下の測定に成功し、所期の性能を有することを確認した。 試験研究としては(1)高温ガスタービン翼材用炭化硅素(SiC)について、実用上十分な1600℃に至る熱衝撃破壊靱性の測定を行った。その結果、熱衝撃破壊靱性K_<IC>k/Eα=V(W/mm^<1/2>)は室温の13W/mm^<1/2>から1000℃にかけてはいったん減少するものの1600℃においては延性の増大にともない約14.5W/mm^<1/2>まで増大する傾向があることを明らかにした。 また、高炉用コークスは鉄鉱石の還元および溶解熱源として通気性を維持する必要上、ある程度の機械的ならびに熱的強度を必要とするため、高炉内の温度上昇をシュミレートする1800℃に至る高温熱衝撃破壊靱性の測定を行った。その結果、室温における約5W/mm^<1/2>の値から1000℃程度までは一たん減少するものの熱膨脹率がゼロに近い1100℃では幾分増大の傾向がある。それ以上の高温ではコークスの熱膨脹率が負に転ずるので、本研究の測定方法が直接には適用し得ないことを明らかにした。しかし、破壊を生ずる電力の推移から1800℃に至るまで減少の傾向があることを明らかにした。これは同時になされた熱間ドラム強度指数の測定結果によく対応するものであることを明らかにした。
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