研究課題/領域番号 |
63010026
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 紀夫 東京大学, 医学部, 教授 (10010050)
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研究分担者 |
増田 康治 九州大学, 医学部, 教授 (10037377)
佐々木 武仁 東北大学, 医学部, 助教授 (90013896)
小野 公二 京都大学, 医学部, 助手 (90122407)
安藤 興一 放射線医学総合研究所, 室長 (00159526)
赤木 清 関西医科大学, 医学部, 助手 (30098115)
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キーワード | 分割照射 / 先行指標 / 腫瘍 / 正常組織 / がん転移 / 放射線 / NMR(MRS、MRI) / Micronuclei / Flow Cytometry |
研究概要 |
(1)腫瘍細胞の生死を予知する為の一連の先行指標、すなわちNMRimaging(MR1)(Gd-DTPA)による腫瘍血流動態の定量、NMR.spectroscopy(MRS)(^<31>P)による腫瘍・組織細胞の代謝状態の測定(以上いずれも非侵襲的方法である)、また組織PO_2の白金ニードルタイプのセンサーによる測定(これは従来のガラス電極に比べヒトへの応用が可能と考えられる)、さらに、Biopsyを伴うがFlow cytometryによるCell growthkineticsと照射効果の解析(BUdR抗体を使用したS期細胞の同定、及び染色体分析)、DNABreskageやMicronucleiによる腫瘍・正常組織細胞の生死予知法の開発が進められた。 また(2)llypoxic fractionやreoxygerationのgrowth delay及びlung colony法による生物学的な解析も進んだ。(3)正常組織の後発障害(宿主反応)の先行指標開発(4)分割照射や制癌剤併用の原理の解析のための、ヒト腫瘍細胞スフェロイドモデルの開発、及び(5)分化誘導剤併用効果の解析、(6)分割照射(一次巣原発腫瘍又は二次巣の治療照射)の転移への影響の研究が進行した。がん転移に及ぼす照射の影響に関しては(1)局所(原発)腫瘍照射の場合、(2)二次巣となる正常組織(例えば肺)が照射された場合、(3)形成されつつある二次腫瘍巣(その周辺正常組織を含め)の照射及び、(4) 低線量全身照射の場合について実験が計画、遂行されつつある。本研究は、いくつかのマウス腫瘍系やヒト臨床例を含めた実験研究で、完成に少なくとも5ー6年以上の長期を、覚悟しなければならないプロジェクトを含む。それ故、厳選された仮説と実験プランが重要である。一方、研究の進展について人手の不足による制限も厳しく感じられる。
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