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1988 年度 実績報告書

緩減速DT中性子即発ガンマ線プロフィルに及ぼす中性子スペクトルの挙動

研究課題

研究課題/領域番号 63055030
研究機関熊本大学

研究代表者

岸川 俊明  熊本大学, 工学部, 助教授 (70040425)

研究分担者 安河内 一夫  熊本大学, 工学部, 教授 (60040359)
キーワード核融合 / 速中性子即発ガンマ線 / プラズマ燃焼診断 / 光電ピーク波形関数 / 修飾適応化平滑化法 / 解析領域決定法 / ガンマ線小角錯乱 / 複合ピークのデコンボリューション
研究概要

本研究は、DT中性子と炉材料・燃料・燃焼生成物との相互作用に伴い生起する中性子反応二次粒子(量子)のうち、緩減速DT中性子即発ガンマ線に着目し、プラズマ燃焼診断の手段を提供しうると考えられる速中性子即発ンマ線計測法の確立を最終目標とする。このために解明すべき問題の把握を目的とし、次の6項目の問題について検討を加えた。
1.光電ピーク波形関数の導出:中性子損傷に基づく検出器分解能の劣化が高い中性子場で起きることが知られている。このため、速中性子即発ガンマ線計測には波形関数の把握が必要である。そこで、光子検出・測定過程における確率事象分析に基づき、光電ピーク形状関数を導出した。2.光電ピーク波形に歪みをもたらさないデータ平滑化法の開発:次項による光電ピーク解析領域の設定に際して、ベース領域の平滑化が必要である。しかし、従来の多項式適合平滑化法は、光電ピーク部で大きな歪を持つ欠点がある。ここでは、適応化平滑化法を修飾した方法を試み、初期の成果を得た。3.光電ピーク解析領域の設定法:従来、壊変ガンマ線スペクトロメトリにおいて、光電ピーク解析領域の設定にはピーク半値幅の数倍という経験的方法しかなかった。そこで解析領域近傍のベーススペクトルをもちいる最小二乗推定法を開発した。4.光電ピーク解析領域に出現する小角錯乱スペクトル:小角錯乱関数の理論式を導出し、小角錯乱スペクトルと光電ピークとの関係を明らかにした。5.線形最小二乗反復法による複合ピークコンボルーション:相対幅法および2次、3次微分波形による重畳ピークの検出限界を明らかにした。6.速中性子即発ガンマ線の測定:緩減速DT中性子を模擬する線源に^<241>Am/Beを用い、炉材料のモデルとしてSUS304の速中性子即発ガンマ線スペクトルを測定した。なお、当初計画した項目で残された問題については、次年度に継続して遂行する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 岸川俊明: Nucl.Instr.Meth. (1989)

  • [文献書誌] 岸川俊明: 第32回放射化学討論会講演予稿集. 242-243 (1988)

  • [文献書誌] 岸川俊明: 日本原子力学会昭和63年秋の大会予稿集. I. 87 (1988)

  • [文献書誌] 岸川俊明: 2nd Karlsruhe Int'l Conf.on Anal.Chem.in Nucl.Tech.(1989)

  • [文献書誌] 岸川俊明: Nucl.Instr.Meth.

  • [文献書誌] 岸川俊明: J.Radioanal.Chem.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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