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1988 年度 実績報告書

栽培植物における生理特性の解析と制御

研究課題

研究課題/領域番号 63110007
研究機関国際基督教大学

研究代表者

勝見 允行  国際基督教大学, 教養学部, 教授 (10052242)

研究分担者 湯田 英二  大阪府立大学, 農学部, 助教授 (20081482)
近内 誠登  宇都宮大学, 農学部, 教授 (90007964)
山根 久和  東京大学, 農学部, 助手 (80090520)
佐野 浩  秋田農業短期大学, 生物工学研究所, 教授 (20178809)
倉石 晋  広島大学, 総合科学部, 教授 (30012363)
キーワード細胞壁 / ジベレリン / DNAのメチル化 / 微小管 / ブラシノライド / ビワの無種子化 / 水ストレス / 矮性
研究概要

勝見はGA欠損矮性トウモロコシd_5の中胚軸細胞において、GAは細胞壁小管の配向を伸長軸に対して直角にすることを蛍光抗体法で観察し、先のEM観察の結果を確認した。この事実は今回はじめて観察した皮層細胞で特に明らかである。D_5では、少量の内生GAが影響しうる細胞は幼葉鞘下の狭い区域にあり、これが、矮性をもたらしていると推定される。山根は矮性と高性インゲンの内生GAの比較から、GA_<19>→GA_<20>(→GA_1)の転換が内生GA_1量を調節する律速段階であると推定した。また、別の矮性品種マントルもGAへの反応性の低さが矮性生長の原因であると示唆した。佐野はイネ銀坊主のazaC処理で誘導される矮性形質は遺伝し、M_1分離比が高性/矮性、1:1であることから1遺伝子が影響をうけたことを示した。更に、azaC処理によるDNAの脱メチル化も遺伝することを明らかにした。倉石は折れやすい悍をもつ半矮性オオムギの細胞壁成分の分析から、折れやすさとセルロース量の少なさとの間に高い相関があり、これが半矮性の原因であると推定した。桜井は水ストレスによる矮性化は、ABA増加による胚軸表皮細胞壁のヘミセルロースとセルロース合成の特異的な抑制によって、細胞壁が伸展性を失い、伸長が低下することにあると結論した。近内はブラシノライド(BR)の植物体への浸透を助ける物質としてポリオキシエチレン系のいくつかの物質が有効であること、BRが発芽力の低下したイネ種子の発芽率、根部伸長を促進することをみつけた。湯田はビワを各種植物ホルモンの混用処理により無種子化に成功した。また、ビワ果実中にカスタステロンの存在を同定した。桂はサトイモの花成誘導は、GAによる生長点の活性化の結果であるが、不開花性は内生GAの欠如によるものではないことを示した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Fujioka,S.他: Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.85. 9031-9035 (1988)

  • [文献書誌] Endo,K.他: Plant Cell Physiol.30. 137-142 (1989)

  • [文献書誌] Datta,J.K.他: Plant Cell Physiol.30. 87-90 (1989)

  • [文献書誌] Nakayama,M.他: J.Plant Growth Regul.

  • [文献書誌] Sano,H.他: Submitted to Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.

  • [文献書誌] Sakurai,N.他: Plant Cell Physiol.29. 1337-1343 (1988)

  • [文献書誌] 勝見允行: 植物の化学調節. 23. 111-120 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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