研究概要 |
塩基配列レベルでの遺伝情報の解析が飛躍的に進展し、核酸(DNA,RNA)が形成する立体特異的な空間構造に遺伝情報を具現・制御するシグナルを含んでいることが明らかになってきたという国際情勢をふまえて、「核酸コオフォメーションとその識別」という課題の特定研究を、昭和60年度から3ケ年の計画でスタートし、昭和62年度で終了した。その間、DNA高次構造と機能の関連、クロマチンや染色体などの核酸蛋白質複合体におけるシグナル構造について多くの知見を得ることができた。年度毎の研究成果は、各年度末に報告書を作製し公表しているが、3年間の研究で得られた成果を公表することを目的として、特定研究の総括班の構成メンバーを中心に「成果とりまとめ班」を構成し、報告書(和文)の企画と出版を行った。 報告書の企画に当っては、単に特定研究「核酸コンフォメーションとその識別」全班員の報告を編集するような形式とはせず、成果とりまとめ班の班員がそれぞれ専門的な立場から、最終年度に開催した合同班会議での発表並びに年度毎の報告を評価して重要な成果を挙げた研究に重点をおくこと、並びにその特定研究では最新の実験技術を駆使して行った研究が多かったので、これらの研究法の記載に重点をおき、報告書の配付をうけた研究者が単に知見を得るだけではなく永く実験書としても役に立つと評価をうけるものとすることに留意した。 報告書は、3年間の特定研究全班員、並びに関連する領域の研究者に配布した。
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