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1990 年度 実績報告書

仏教の真理表現における言語の機能

研究課題

研究課題/領域番号 63301003
研究機関東京大学

研究代表者

江島 惠教  東京大学, 文学部, 教授 (70115103)

研究分担者 斎藤 明  三重大学, 人文学部, 助教授 (80170489)
宮元 啓一  国学院大学, 文学部, 助教授 (40190813)
川崎 信定  筑波大学, 哲学思想学系, 教授 (00072538)
加藤 純章  二松学舎大学, 文学部, 教授 (40101638)
吉田 宏晢  大正大学, 仏教学部, 教授 (10054644)
キーワードインド思想 / インド仏教 / 中国仏教 / 東アジア仏教 / 言語 / 真理
研究概要

本研究は,(1)インド思想の言語観の明確化,(2)仏教の真理表現と言語の関係の明確化,(3)仏教思想史の諸局面におけるその表れの明確化という三点に基づき,(4)それらを総合した真理表現についての思想史的研究を目的としていた。最終年度にあたる今年度は,これまでの二年度にわたる成果を踏まえ,それぞれがその分担課題に従って成果をまとめる努力がなされた。全体的な研究会はもたなかったが,各グル-プごとの研究活動,研究会に中心を置き,研究者相互の連絡も密に行われ,一定の成果が挙げられた。
例えば,〔インド思想一般における真理表現〕のグル-プでは,土田はヴェ-ダ聖典に内在する神秘的言語能力を,特に隠棲婆羅門の言語の呪力についてまとめ,宮元はニヤ-ヤ学派における真理表現をサンスクリット語の‘artha'という語と関連させて考察した。上村は,Ma^^ーtrara^^ーjaの戯曲Ta^^ーpasavatsara^^ーjaにおける思想表現の問題を追求し,谷沢は,Pa^^ーnini文法学派に見られる言語の意味と真理の関わりをまとめた。〔インド仏教における真理表現〕のグル-プでは,江島はBha^^ーvivekaの言語観をまとめ,斎藤は事と理という観点から問題を考察した。加藤はアビダルマ仏教における言語論の研究を継続して,特に教証と理証について探究した。横山は『瑜伽師地論』のデ-タをコンピュ-タ-入力し,サンスクリット語原文,チベット語訳,漢訳の関係を明確にした。津田は密教における言語と象徴の機能を,密教の成立という地盤にふれて考察した。〔中国における真理表現〕のグル-プでは,木村が智儼の思想に基づき,また多田が鳩摩羅什訳の『法華経』に基づき,それぞれ言語表現の考察を深めた。〔日本仏教における真理表現〕のグル-プでは,末木が法宝の真如論をとりあげた。
以上の成果の一部は報告書としてまとめられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 川崎 信定: "『チベットの死者の書』の世界" 季刊.仏教. 11. 111-112 (1990)

  • [文献書誌] 谷沢 淳三: "意味の二要素ーBhartrhariとFregeー" 比較思想研究. 17. (1990)

  • [文献書誌] Minoru HARA(原 実): "S^^′raddha^^ー in the sense of desire" Festschrift for Prof,Jaoque May. (1991)

  • [文献書誌] 斎藤 明: "『中論頌』第1章・第8偈(前半部)の解釈およびチベット語訳文をめぐって" 印度学仏教学研究. 39ー2. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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