研究課題/領域番号 |
63301005
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
福島 光哉 大谷大学, 文学部, 教授 (70081932)
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研究分担者 |
田村 芳朗 立正大学, 仏教学部, 教授 (00011338)
伊藤 秀憲 駒沢大学, 仏教学部, 助教授 (20102684)
井ノ口 泰淳 龍谷大学, 文学部, 教授 (10080988)
和多 秀乗 高野山大学, 文学部, 教授 (00086050)
阿川 文正 大正大学, 仏教学部, 教授 (30054620)
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キーワード | 鎌倉新仏教 / 大正新修大蔵経 / 学術用語 / 法然 / 親鸞 / 道元 / 栄西 / 日蓮 |
研究概要 |
本研究は、大正新脩大蔵経続諸宗部に収める鎌倉新仏教関係典籍における学術用語の研究調査を行うものであり、大正新脩大蔵経索引作成事業の一環となるものである。本年度において、1.各研究分担者は各自の分担課題について次の研究を行った。(1)大正大蔵経続諸宗部の鎌倉新仏教典籍より各自が分担した典籍を次の文献資料を参照しつつ厳密に解読した。イ)既刊の大正大蔵経索引、ロ)大正大蔵経の中で他の巻に所収の関係典籍、ハ)鎌倉新仏教の各宗部祖師の個人全集および真蹟集成、ニ)和刻本・書写本によって伝わる続諸宗部関係書、ホ)仏教学関係の研究書・日本大蔵経・大日本仏教全書。(2)分担した典籍の解読を経て学術用語に供すべき用語を選定した。(3)選定した学術用語を一定の基準に従ってその統一を図り、大蔵経1頁についての用語数の調整を行った。2.各分担者間の見解および研究方法を調整するために次の会合を行った。(1)学術用語の選定および用語数の調整についての意見の整理を関東・関西の各分科会において行い、総合的な研究打ち合わせ会において統一を図った。(2)各種貴重資料を調査するために関係大学の図書館などに出張し、調査・研究の成果は研究会において発表し、課題とする典籍の解読・用語の選定に供することに努めた。鎌倉新仏教は、法然・親鸞による浄土教、道元・栄西による禅、日蓮の仏教などに代表されるが、それ以前の南都の仏教や空海・最澄による平安仏教を摂取しつつ、独自の仏教を展開した。従って新仏教成立の背景思想にも留意して諸著作の学術用語研究を行うこととし、本年度は、各自が分担して諸典籍の正確な解読とその上での学術用語の選定に主眼を置いた。各々の著作の中には、印度・中国の幅広い仏教典籍の引用があること、日本仏教典籍のに特有な和語による著作もあり、用語り選定方法およびその調整にやや困難さを伴ったものの本年度はほぼ所期の目的を達成できたと考えている。
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