研究課題/領域番号 |
63301029
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
|
研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
鐘ヶ江 晴彦 専修大学, 文学部, 教授 (20129919)
|
研究分担者 |
要田 洋江 大阪市立大学, 生活科学部, 助手 (90117987)
大庭 宣尊 広島修道大学, 人文学部, 助教授 (70160611)
江原 由美子 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (20128565)
桜井 厚 中京大学, 社会学部, 助教授 (80153948)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1990
|
キーワード | セクシュアル・ハラスメント / 障害者の自立 / サポ-ティング・ネットワ-ク / 被差別部落 / 確認・糾弾会 |
研究概要 |
1.実証的研究による成果 (1) 東大阪市H地区の聞き取り調査により、部落解放運動によって勝ち取られてきた諸資源と、被差別者と共に闘おうという強固な人間関係が、「障害者解放センタ-」を作り、「作業所」運営を支さえていること、地域の人々の粘り強い行政交渉と人的ネットワ-クがあれば障害者の自立が可能であること、等が明らかになった。 (2) セクシュアル・ハラスメントに関するアンケ-ト調査により、わが国においても、身体への接触や言葉によるいやがらせを中心に、多くの働く女性がセクシュアル・ハラスメントを経験していること、それは女性の身心に深刻な影響を与えているが、職場には被害を問題化しにくい構造があることが明らかになった。 (3) 被差別部落の聞き取りや確認・糾弾会のビデオ分析から、部落の女性が差別に覚る過程や、確認・糾弾会における差別する者とされる者との社会的・文化的関係性が明らかになった。 2.理論的研究による成果 (1) 障害者の自立は、障害者と地域に生きる人々との対等な関係の上に創出されること、現在のような人間関係が変革されてはじめて可能であることが分った。 (2) セクシュアル・ハラスメントの概念は、アメリカにおいては「対価型」と「環境型」に分けられるが、わが国においては両者は明確には区別しにくく、「地位利用型」とでも言えるものが主流である。セクシュアル・ハラスメントに関しては、男性と女性の認識のズレが本位的問題であることが明らかになった。
|