生涯学習における必要課題のカリキュラム化に関する総合的研究

1990 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 63301038
• 研究機関: 武庫川女子大学
• 研究代表者: 新堀 通也 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (00000026)
• 研究分担者: 村上 登司文 京都教育大学, 教育学部, 講師 (50166253) ; 加野 芳正 香川大学, 教育学部, 助教授 (00152827) ; 伴 恒信 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70173119) ; 南本 長穂 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (60108371) ; 原田 彰 鳴門教育大学, 学校教育研究センター, 教授 (90066241)
• キーワード: 生涯教育 / カリキュラム化 / 成人教育 / 社会教育 / 大学教育 / 女子教育 / 生涯学習体系 / 自己教育力

研究概要

1.大学教育における必要課題のカリキュラム化
(1)大学卒業生に対するの生涯教育の課題調査の続行
今年度は、調査対象を、情報教育と福祉教育関係に絞り、生涯教育の課題調査を引き続き行った。その結果を分析するとことにより、今後の大学教育でのカリキュラムの在り方を検討した。
情報教育関係の分析結果としては、とくに文系の情報教育としては、ワ-プロ関係の授業の評価は高かった。今後、大学教育に求められるものとしては、コンピュ-タをツ-ルとして用いるためのリテラシ-教育の充実があげられていた。
(2)女子大学における情報処理教育カリキュラム
本調査では、とくに情報を専門とする学部学科をほとんどもたない、女子大学における情報教育のカリキュラムの実態を明らかにし、生涯教育とのマッチングを検討した。その結果、情報化社会への対応を積極的に推進しつつあることが示された。とくに授業科目としては、専門教育科目でカリキュラム化が図られており、それも家政学部や複合学部での充実ぶりが明らかになった。
2.報告書の作成
過去の研究成果を踏まえ、生涯学習における必要課題とは何か、それをいかにして必要課題たらしめるか、要求課題からいかにして必要課題を発展せしめるかなど、必要課題の内容ならびに学習プロセスといったカリキュラム化の問題に焦点をあて、大学の紀要などでまとめてきている。今後の展望としては、メンバ-がそれぞれに作成した報告論文を、生涯学習内容論、生涯学習過程論、生涯学習社会論といった各観点から全体の最終報告書が作れるよう、構想している。

研究成果

• [文献書誌] 新堀 通也: "「1990年代の社会と生涯教育」" 『月刊・公民館』. 396号. 6-10 (1990)
• [文献書誌] 新堀 通也: "「地域社会と学校の連携」" 『教育委員会月報』. 42巻2号. 10-15 (1990)
• [文献書誌] 新堀 通也: "「生涯学習時代の生徒指導のあり方」" 『新生徒指導読本』(教職研修総合特集). 12-18 (1990)
• [文献書誌] 新堀 通也: "「実現できるか学校五日制」" 『教育ジャ-ナル』. 29巻6号. 8-12 (1990)
• [文献書誌] 新堀 通也: "『「開かれた学校」推進上の留意点』" 『新教育課程読本』(教職研修総合特集). 69-74 (1990)
• [文献書誌] 加野 芳正: "「生涯教育・社会教育担当者のキャリアと学習活動に関する調査研究」" 『香川大学教育学部研究報告』. 第I部80号. 54-59 (1990)
• [文献書誌] 住岡 英毅: "「社会教育における事業計画立案の視点」" 『生涯教育情報うれしの台』. NO.57. 2-4 (1990)
• [文献書誌] 新堀 通也: "『「学歴社会」の風潮への対応』" 『管理職研修読本』(教職研修総合特集). 54-59 (1990)
• [文献書誌] 伴 恒信: "「ユネスコの生涯教育ー概念の展開と現状」" 『日本生涯教育学会年報』. 11号. 141-157 (1990)
• [文献書誌] 村上 光朗: "「学習社会のアポリアー自己組織性としての自己学習をめぐって」" 『鹿児島経済大学社会学部論集』. 第9巻第3号. 77-93 (1990)
• [文献書誌] 伴 恒信: "「生涯学習の県別診断(前編)」" 『生涯フォ-ラム』. 1月号. 34-39 (1991)
• [文献書誌] 伴 恒信: "「生涯学習の県別診断(後編)」" 『生涯フォ-ラム』. 2月号. 30-36 (1991)
• [文献書誌] 池田 秀男: "『社会教育学』" 福村書店, 216 (1990)
• [文献書誌] 瀬沼 克彦: "『生涯学習ネットワ-ク化への挑戦』" ぎょうせい, 274 (1990)
• [文献書誌] 日本生涯教育学会: "『生涯学習事典』" 東京書籍, 625 (1990)