研究課題/領域番号 |
63301046
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
真野 俊和 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10171076)
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研究分担者 |
佐野 賢治 筑波大学, 歴史人類学系, 助教授 (90131127)
小松 和彦 大阪大学, 文学部, 助教授 (90111781)
宮本 袈裟雄 武蔵大学, 人文学部, 教授 (40015889)
宮田 登 筑波大学, 歴史人類学系, 教授 (70015387)
桜井 徳太郎 駒沢大学, 文学部・教授, 学長 (30015341)
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キーワード | 民俗宗教 / 会津宗教 / 会津地方 / 若狭地方 / 登拝習俗 / 死霊供養 / 観音巡礼 / 十三参り / 修験者 / 遊行聖 / シャーマン / 両墓制 / お火焚行事 / 八百比丘尼 / 伊勢講 / ニソの杜 |
研究概要 |
本研究は地域社会に展開する民俗宗教の実態の把握と分析を目的としており、民族学・文化人類学・社会学・宗教学の各専門分野の研究者が協力して多角的な視点から総合調査を実施するものである。調査対象地域には、福島県会津地方、福井県若狭地方 四国の徳島県、の3カ所を選定して、現地調査に基づいて民俗宗教の比較研究を企図している。 本年度は、会津地方と若狭地方の現地調査を実施した。なお、本調査前の7月19日に東京で研究分担者が一同に会して、研究計画を具体化するための研究会を開催した。会津地方は8月上旬に5泊6日、若狭地方は12月上旬に6泊7日の日程で共同調査を実施し、現地で情報交換をかねた打ち合わせ会を行なった。 会津地方では、福島・山形・新潟の3県にまたがる飯豊山、山形県の出羽三山、西会津町野沢の大山祇神社、栃木県鹿沼市の古峯神社といった霊峰を中心とした登拝習俗、河東町冬木沢八葉寺の死霊供養のための参拝習俗と空也念仏踊り、会津三十三観音巡礼、柳津町虚空蔵尊の十三参りといった比較的広域にわたる、民俗宗教の実態が調査された。また修験者、遊行聖、シャーマンの活動についても明らかにされている。 一方、若狭地方は小浜市を中心にして、現在でも濃厚に伝承されている。両墓制をはじめ、小浜神社のお火焚行事、空印寺や神明神社に伝えられる八百比丘尼伝説、伊勢講などの調査が進められた。また大飯町大島のニソの杜、三方町の岩屋不動を中心としたシャーマンの活動についても調査された。 今年度の研究は実態調査を中心に推進されたので、会津地方と若狭地方び比較研究は、次年度に予定されている徳島県の現地調査とともに、今後の課題となる。
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