研究課題/領域番号 |
63301049
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
安澤 秀一 国文学研究資料館, 史料館, 教授 (90067819)
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研究分担者 |
山田 哲好 国文学研究資料館, 史料館, 助手 (70220390)
安藤 正人 国文学研究資料館, 史料館, 助手 (90113422)
松下 志朗 九州大学, 経済学部, 教授 (90037119)
井上 勝生 北海道大学, 文学部, 助教授 (90044726)
森 安彦 国文学研究資料館, 史料館, 教授 (30020613)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 近世史料 / 近代史料 / 所在情報 / デ-タベ-ス |
研究概要 |
本研究の目的は、史料館がこれまで収集し手作業によるデ-タカ-ドの形で蓄積してきた全国の記録史料に関する所在情報を基礎に、(1)史料所在情報に固有のデ-タ構造の解明、(2)大量の史料所在情報をデ-タベ-ス化するにあたって生じる問題点の解明、(3)史料の利用者としての立場からみたデ-タベ-スに対する需要動向の解明、を行い、それらを踏まえて、(4)全国的な史料所在情報デ-タベ-スの編成を試みる、ということであった。以上の目的は、28,000件余の史料群に関するデ-タを、初期入力ファイルという形で計算機可読型の媒体に変換し、「史料所在デ-タベ-ス(SINDBAD)」のパイロット・システムを試作できたことで一応達成された。また研究期間中、全国から新たに多量の史料所在情報を収集し、また「史(資)料目録類書誌デ-タベ-ス(SACIS)」を作成して5,000件余の史(資)料目録類書誌情報を入力した。 記録史料は、歴史学をはじめとする人文・社会科学系研究諸領域の基本的学術資料としてきわめて重要であるにも関わらず、我国においてはその保存体制さえ十分に整っていないため、コンピュ-タを利用した全国的な所在情報の蓄積・検索システムの開発は、これまでまったく試みられていなかった。その意味で、本研究の成果は画期的なものであると確信する。しかしながら、新しい試みであっただけに、問題点も数多く発見された。とくに、各史料群のデ-タ記述の情報源である史料目録の記述方式や記述の精粗がまちまちであるため、デ-タ記述の標準化が極めて困難な点は、大きな問題である。今後、史料所在デ-タベ-スをより有効なものにしていくためには、史料管理学的・史料学的観点から史料所在情報(とくに史料群の構造と性格に関する情報)のデ-タ記述の標準化についてさらに理論的・実験的研究を進めていく必要があろう。
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