研究課題/領域番号 |
63301056
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
望田 幸男 同志社大学, 文学部, 教授 (40066155)
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研究分担者 |
井上 雅夫 同志社大学, 文学部, 教授 (50097854)
大下 尚一 同志社, 文学部, 教授 (10066128)
永井 三明 同志社大学, 文学部, 教授 (60066058)
淺香 正 同志社大学, 文学部, 教授 (70066059)
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キーワード | 古典語 / 民衆教育 / エリート教育 / 社会的成層構造 / 社会上昇 / 教養文化 |
研究概要 |
1.まず「古代中世」関係でいえば、古代ギリシアにおける民主政治に対応して「よき市民の育成」の問題を大戸が、ドイツ中世における聖書的知識の内容分析を井上が、さらに同じくドイツ中世における初等教育の様相を瀬原が追及した。「近代」関係では、永井がルネサンス期ヴェネツィアにおける識字率の上昇を、宮沢は1870年のイギリス基礎教育法を、末川はドイツ三月革命期における民衆教育制度に関して、民主派が新聞・パンフレットを通じていかに批判していたかを、中谷はフランス第二帝政期における農村の司祭と小学校教師との知的ヘゲモニー争いについて、アメリカに関しては大下がフィリップス・アカデミーの成立事情を、池本がプランター家系における家庭教育について、それぞれ検討を行なった。「現代」関係では望田が世紀転換期の英独仏における中等教育の比較史的考察を、中村が帝政期ドイツにおける歴史教育について、松本はロシア・シンテリゲンツィヤの形成とその特質を、山田は20世紀前半アメリカにおけるイタリア系エリートの創出過程を追究した。全体として個別の研究の深化は行われたが、比較史的視座をどう設定するかが重い課題となっている。 2.今後の研究の方向としては、望田が提起している比較史的視座を起点として、古代や中世に関して古典語教育を設定したい。これによって本研究のまとめに着手してい。
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