研究課題/領域番号 |
63301059
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国語学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小林 芳規 広島大学, 文学部, 教授 (10033474)
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研究分担者 |
松本 光隆 高知大学, 人文学部, 助教授 (20157382)
月本 雅幸 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (60143137)
沼本 克明 広島大学, 教育学部, 教授 (40033500)
佐々木 峻 広島大学, 学校教育学部, 教授 (30033492)
築島 裕 中央大学, 文学部, 教授 (60011277)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 平安時代語 / 鎌倉時代語 / 古訓点資料 / 片仮名交り文 / 角筆 / 角筆文献 / 宗性上人遺著 / 一切経 |
研究概要 |
平安鎌倉時代後の未公開の新資料を京都・奈良の古社寺等に調査を行い、整理し研究するという、本研究の目的に沿って、2ヵ年間に、 1.先ず、次の綜合的な諸調査を、分担者全員又は関連の分担者にて、協力者を加えて実施した。 (1)京都・高山寺経蔵、(2)京都・東寺経蔵、(3)京都・仁和寺経蔵、(4)京都・随心院経蔵、(5)大津・石山寺経蔵等の、古訓点資料、片仮名交り文を主とする調査、並びに(6)奈良・東大寺図書館の宗性上人遺著等の調査を実施し、原本調査、写真撮影を行った。(7)備後・御調八幡宮の古経蔵の平安鎌倉時代の聖教類調査を行い、(8)角筆文献調査を、御調八幡宮・三原市立図書館・宇部市恒石八幡宮・萩市立図書館等に実施した。(9)分担者が各個に、書陵部、京都大学人文科学研究所、醍醐寺等の古訓点資料等の原本調査を行った。 2.これらの調査により、新発見等の次の成果があった。 (10)御調八幡宮の古経蔵から、木製角筆の遺物と角筆下絵絵巻や角筆文献が発見され、平安時代書写の一切経の遺巻をも発見し、恒石八幡宮の角筆下絵絵巻との関連も分って来た。(11)角筆文献が、三原市立図書館から42点191冊、萩市立図書館から47点144冊という大量に発見されたのを始め、弘前・水戸・福岡など全国各所から170点余が発見され、言語的性格も明らかになって来た。 3.平安鎌倉時代語の資料・語彙カ-ドの採取・整理として、(12)平安時代の訓点語彙の蒐集整備を行い、又「平安初期訓点資料総合語彙索引稿-語彙索引之部-」の配列整備を完了し、清書を約半分まで終えた。(13)「鎌倉時代語語彙」のカ-ド採取・整理を行い、「群書治要」(経部9巻)の要語索引を公刊予定で整備した。 4.研究成果として、研究成果報告書(別添冊子)を作成すると共に、別掲の発表を行った。 5.今後も、新資料の調査及び整理を行い、訓点語彙の蒐集整備、鎌倉時代語の蒐集考察、角筆文献の新資料の発掘を続けたい。
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