研究課題/領域番号 |
63301070
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
正田 彬 慶應義塾大学, 産業研究所, 教授 (10051137)
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研究分担者 |
高橋 岩和 神奈川大学, 短期大学部, 助教授
舟田 正之 立教大学, 法学部, 教授 (60062676)
野木村 忠邦 日本大学, 法学部, 教授 (10096878)
本間 重紀 静岡大学, 人文学部, 教授 (30013014)
宮坂 富之助 早稲田大学, 法学部, 教授 (70063477)
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キーワード | 企業集団 / 下請取引 / 流通系列化 / 独占禁止法 |
研究概要 |
企業集団における企業間関係の法社会学的研究を目的とする本研究では、特に系列化をめぐる法現象を国際化・情報化・ハイテク化といわれる時代状況に即して検討する事を課題としている。今年度は生産系列、下請問題を中心に流通系列化をふくめて調査・分析をおこなった。第一に産業系列化の対象としては、今日的状況の典型たる自動車・電気の各産業を選択し、親企業のヒアリング、下請企業の現地調査をおこなった。特に自動車では、親企業からはアメリカ・ヨーロッパなどの現地生産とそこでの外注・下請・労使関係の状況、下請企業からは海外生産、ハイテク化、情報化の下請取引に与える影響を中心に調査した。(電気の調査は次年度に予定している。)第二に、官庁、中小企業、下請関係の公社経済団体・民間研究所・経済学研究者等からのヒアリング等調査を月例研究会・合宿などの形でおこなった。これらは、国際化・情報化・ハイテク化時代の下請関係・取引の新たな変化に関する実態調査・理論・政策・方針の検討を目的としている。特に既存の調査、文献を系統的に収集し、その意義と限界を検討する作業をおこない、その結果を踏まえて独自の下請取引調査を実施するためのワーキンググループを組織した。第三に次年度のヒアリング・調査のための予備的前提として、国際化時代の流通規制・流通系列化の変化の検討を主として内部的に行なった。特に大規模小売店舗法・中小商業の共同化・景品・表示規制を中心に、一部現地調査を踏まえた報告をおこなった。その他、テーマにかかわる形で、貿易摩擦と国際経済法・知的所有権・金利自由化と金融系列化、政府規制と経済的自由など多彩なテーマでの報告・研究も進めている。なお次年度は、下請取引の本格調査とともに、流通系列化について、特に情報化との関係でヒアリングなどを予定している。
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