研究課題/領域番号 |
63301072
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 四郎 東北大学, 教養部, 教授 (20000664)
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研究分担者 |
北川 忠明 山形大学, 教養部, 助教授 (00144105)
木谷 晋市 岩手大学, 人文社会科学部, 講師 (10177850)
大谷 明夫 福島大学, 行政社会学部, 教授 (00019077)
斎藤 誠 東北学院大学, 法学部, 助教授 (50146114)
新川 達郎 東北学院大学, 法学部, 助教授 (30198410)
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キーワード | 地域政策 / 中央-地方関係 / 地方自治 / 中央集権化 / 地域主義 / 政府間関係 / 地方分権 / 地域間格差 |
研究概要 |
地域政治分析の理論を確立することによって、現代日本政治の現状分析の方法を理論的により精緻化することが本研究の課題であるが、初年度の昭和63年度においては、地域政治に関する既存の現状分析理論と既存の現状分析成果を批判的に検討する作業を研究会の開催を通じて行った。また、東北地方を対象地域として設定し、国、県、市町村の三層について、行政、民間の各機関、団体に対する資料収集、政治家、行政担当者、民間諸団体投員に対するヒアリング調査を併行的に行った。 今日の国際化、情報化、技術革新、産業構造の変化など、世界的な規模で進展している急速な歴史的変化に対して、国及び地方自治体の政策的対応における根本的見なおしが要請され、それは当然ながら、中央・地方関係における政治・行政システムの改変へと連らなる展開を含んでおり、さらに地域政治の構造動態と展開方向に大きな影響を与えつつある。そして、そういった現象は、わが国をも含め、西欧先進諸国にも共通するが、展開方向はそれぞれの国において一様ではない。 わが国の場合は、経済社会の変化とそれに対応する形での政治・行政システムの改変との間には大きなズレがある。他方、わが国の地域政治に関する既存の現状分析理論の多くは、その理論的パラダイムとして、西欧の古典的な「地方自治論」に依拠している。 本研究の主眼は、地域政治分析の理論を現代日本政治の分析理論として構築することにあるが、次年度は、各国における社会・経済的変化への政策的対応や制度改革の動向を通じ、比較的観点からみた「中央・地方関係」わが国における政策イデオロギーの変化や制度の進化過程など、歴史的観点からみた「中央・地方関係」、さらにケース・スタディ的な現状分析にテーマを細分し、作業を進める予定である。
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