研究課題/領域番号 |
63301080
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森田 桐郎 東京大学, 経済学部, 教授 (40014740)
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研究分担者 |
竹野内 真樹 東京大学, 経済学部, 助教授 (10143356)
伊豫谷 登士翁 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70126267)
室井 義雄 専修大学, 経済学, 教授 (90146952)
尾上 修悟 西南学院大学, 経済学部, 教授 (20148852)
小川 雄平 西南学院大学, 商学部, 教授 (50122635)
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キーワード | 移民 / 外国人労働者 / 労働市場のセグメンテ-ション / 世界都市 / 都市インフォ-マルセクタ- / 世界的産業再編成 / 新国際分業 |
研究概要 |
1.本研究は昭和63年度から3年間の計画で実施されている。第2年目の本年度は、京都と東京で2回の全体合宿研究会を行ない、各々「労働市場に関する最近の研究動向」と「日本における労働経済論の遺産」、「労働力移動における世界的な諸傾向」と「国際労働力移動に関する統計資料」を主な議題として討論を重ねた。 2.「首都圏工業を取り巻く技術革新・環境変化に関する実態調査」を東京23区および川口・川崎両市に本社を置く中小製造企業約2,500社を対象にアンケ-ト方式で行ない(回答総数226社)、調査結果の一部を伊豫谷,登士翁・他「東京の国際化で転換迫られる中小企業」(『エコノミスト』1989年9月5日号)として公表した。 3.15世紀の大西洋奴隷貿易から今日の我が国における外国人労働者や世界の難民に至るまでの「国際労働力移動に関する統計資料」について、16項目に分類して基礎的統計資料を収集・整理する作業を行なった。項目によっては既に第一次草稿が出来上がり、来年度中には『統計資料集』として完成する見込みである。 4.研究会での討議を重ねていくなかで、国際労働力移動という現象をより広い視野から分析していくためには、送出国と受入国の双方が抱える諸問題(例えば、前者では第三世界諸国の農村の変容・解体、後者では先進工業国における産業構造の再編成や都市化など)を世界的な視点から統一的に把握する必要性を再認識した。社会学的な分析視座が要請されると同時に、既存の経済学、特に国際経済論の方法論的反省が必要になろうが、今後はこれらの点を踏まえて、「国際労働力移動の構造と理論」の総括的研究を進めていくつもりである。将来的には図書(論文集)の形で出版するため、研究会メンバ-の一部がその準備に取りかかっている。
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