研究課題/領域番号 |
63301086
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
西村 閑也 法政大学, 経営学部, 教授 (30061039)
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研究分担者 |
紺井 博則 国学院大学, 経済学部, 助教授 (30138151)
居城 弘 静岡大学, 人文学部, 教授 (80022276)
権上 康男 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (30018006)
玉置 紀夫 慶応大学, 商学部, 教授 (80051621)
酒井 一夫 北海道大学, 名誉教授 (20000672)
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キーワード | 銀行史 / 国際金本位制 / ヨーロッパ金融史 / ヨーロッパ通貨史 |
研究概要 |
本年度の研究実績は、まずイギリスについて西村閑也が1870-1913年のイギリス民間流通金貨量の推定を行ったことがあげられる。金貨流通の実態とその量の増減とはイギリスの通貨構造とマネー・サプライ要員の確定を行う上で不可欠の重要な因子であるが、これまでその量はきわめて誤差の大きい単年度の推定しかなかった。西村はイングランド銀行の資料を用い、かつジェヴォンズの1870年についての推定、ケイピーの1870-73年の推定をもととして、1873-1913年の金貨流通量り四半期別推定の時系列を公表した。同じく横内正雄はイギリスの銀行業の重要な構成要素でありながら、その実態の明らかでなかった英系海外銀行の業務を明らかするために香港上海銀行所蔵の資料の分析にとりかかっている。玉置紀夫はこれと比較するために横浜正金銀行の行内マネー・フローの分析を手がけている。 フランスについては、西村閑也がフランス銀行所蔵の資料によって、フランスの地方銀行の業務の実態を分析した。権上康男もフランス銀行所蔵資料によって中央銀行としてのフランス銀行の業務を分析した。紺井博則はフランスの三大銀行の一つであるソシエテ・ジェネラールの分析を進めている。権上はインドシナ銀行の研究を進めている。 ドイツについては、居城弘が1908年に開始された「銀行アンケート調査」の資料をもとに信用銀行の金融市場との関わりとライヒスバンクの政策を追及している。大矢繁夫はドイツの銀行の貿易手形割引の実態を問題としている。 アメリカにいては高山洋一と小林真之が連邦準備制度の成立にいたる過程を追及している。 全体として、主要国における金貨流通の重要性が明らかにされ、また対象四国の銀行組織の構造の比較が多くの知見を与えてくれている。
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