研究課題/領域番号 |
63301094
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学技術史
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
加藤 邦興 大阪市立大学, 商学部, 教授 (00016495)
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研究分担者 |
坂本 清 大阪市立大学, 商学部, 助教授 (70089184)
岡本 人志 大阪市立大学, 商学部, 助教授 (20004202)
木本 忠昭 東京工業大学, 工学部, 助教授 (20052855)
慈道 裕治 立命館大学, 経営学部, 教授 (80066703)
山崎 正勝 東京工業大学, 工学部, 教授 (20106959)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 技術史 / 科学史 / 工学 / 土木工学 / スミ-トン / 管理論 |
研究概要 |
本研究においては、各国間の交流および諸工学間の交流を中心に近代工学の基本的成立過程を実証的に検討することが目的であったが、近代工学の成立において重要な役割を果たしたジョン・スミ-トンの業績を中心に新たな検討が行われ、工学成立の源流としてのイギリスのシビル・エンジニアリングの生成過程が示された。また、その検討を通じて、フランス及びオランダの水利工学の役割に焦点があてられたが、この分野の実証的な検討は今後の課題として残された。また、近代工学の成立過程においては機械工学と土木工学は「力学の応用」として共通の技術者によって担われてきたことがフォ-ス・クライド運河の建設過程におけるジョン・スミト-ンおよびジェ-ムズ・ワットの関与を通じて示すことができた。 また、諸工学の分離・独立に関するテ-マに関しては化学工学の分野に関して、化学工学の実態を踏まえた基本的問題提起の枠組みを提示し、関連する社会諸科学と工学の関連については、ドイツ官房学と商業学についておよびアメリカ管理論との関連で一連の知見を得た。しかしながら、諸工学の交流を実証的に検討するという課題に関しては機械工学と土木工学の関連を別とすれば本研究では必ずしも充分に検討されたとは言えず、引き続き研究組織を維持して追求されるべき課題となっている。 実証的研究と平行して行われた工学史のデ-タ・ベ-ス形成に関しては、ドイツ語圏に関しては一定の進捗をみたが、その成果を共通に利用するためには大型計算機によるネットワ-クでの使用を可能にするための作業が必要であり、これについては引き続き検討と予算措置が必要である。
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