研究課題
昭和63年度は、主として交通システムによる変化を、地球の一般的変化傾向から実証研究によって分離し、その両システム間の関係の地域性の存在の有無を、全国的な関係との対比から検証することを試み、そのために研究組織をI.全国グループ(奥野、伊藤、上野、菅野、奥井)、II.東日本グループ(高橋、手塚、根田、大関、山下、桜井、中川)、III.西日本グループ(内山、宮崎、村山、淡野、浅#、加賀美)に3分割した。現在、これまでに判明した事柄が、各研究分担者より提出されつつある。新たに得られた知見は、いまだ断定的ではないが、新交通システムとりわけ新幹線や高速自動車道路などの長大交通システムの地域に対する経済的、社会・文化的な影響は、このシステムに直接近隣した地域のそれに浸透しているものの、それより100km以遠にある地域のそれには、それ程大きなものとはいえず、全国的な経済・社会・文化の変化傾向と一致していること、および、このような現象は、長大交通システムの建設時間によって局地的な変動が見られることである。
すべて その他
すべて 文献書誌 (2件)