研究課題/領域番号 |
63302001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 幸夫 東京大学, 理学部, 教授 (20011637)
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研究分担者 |
渡辺 正 山口大学, 教育学部, 助教授 (10107724)
河内 明夫 大坂市立大, 理学部, 教授 (00112524)
松本 堯生 広島大学, 理学部, 助教授 (50025467)
加藤 十吉 九州大学, 理学部, 教授 (60012481)
松本 茂之 東京工業大学, 理学部, 教授 (70011674)
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キーワード | 低次元多様体 / ジョ-ンズ多項式 / 曲面の写像類群 / フレア-・ホモロジ- |
研究概要 |
平成元年度の研究の全般的特徴を述べ、特記すべき事項を揚げる、全般的には、低次元多様体論における活発な研究が目立った。とくに、数理物理学と関連する分野で著しい進展がなされた。これは研究計画においても、すでに指摘した所である。 個別的な事項を列記すれば、C環の研究中に発見されたJones多項式がどの程度結び目の型を決めるかという問題は、河内のグル-プで今年度も追求された、とくに河内の「イミテ-ション理論」による研究が興味深い。2次元共形場理論に由来する新しい3次元多様体の不変量が今年度中に河野俊文により発見されたことは特筆に値する、この不変量の研究は今後の重要な課題となろう、この不変量は、曲面の写像類群と深く関連するが、写像類群のコホモロジ-が森田により深く追求された。とくに、今年度中の成果として、Torelli群とCusson不変量の関係が明らかにされたことは興味深い成果である。また、吉田明好によるFloerホモロジ-の計算が大いに進展した、彼の計算結果は、シンプレクティック幾何学のマスロフ指数との深い関連を示唆している。3次元双局幾何の分野では、小島、宮本による測地境界をもつ3次元多様体の最小体積の決定は目ざましい成果である。 低次元多様体以外の分野でも、葉層構造論(松本・坪井)、群作用(川久保・桝田)特異点(岡)、一般トポロジ-(渡辺)でも、それぞれ興味深い進展が見られた。 平成元年中に十のシンポジウムを開催し、また福島大学において、合同シンポジウムを開催した。
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