研究課題/領域番号 |
63302014
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 増雄 東京大学, 理学部, 教授 (80013473)
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研究分担者 |
根本 幸児 東京大学, 理学部, PD (60202248)
香取 眞理 東京大学, 理学部, 助手 (60202016)
宮下 精二 京都大学, 教養部, 助教授 (10143372)
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キーワード | イジングモデル / モンテカルロシミュレーション / 専用計算機 / イジングマシーン / m-TIS / 計算物理 |
研究概要 |
研究代表者(鈴木)は、伊藤、泰地と協同して本研究で使用するイジングマシーンm-TISIIの設計をおこなった。その際に、協同研究者とも協議した結果、従来のマシーンm-TISよりも汎用性を高め種々の問題に対応できるようなアーキテクチャを導入する事にした。具体的には、レジスタ、乱数発生器、物理量カウンタの構造を可変とすることにより、様々な系を扱う事ができる。この「ハードウエアのソウトウエア化」を実現するために、米国XILINX社の開発したLCAを採用する事とした。 使用する乱数についての詳細な検討を行なった。また、モンテカルロシミュレーションから精度の高い、正しい結果を得る方法についても考察した。 9月にLCAの開発システムを導入し、マシーンの制作を開始した。2月現在、試作機の製作を行なっている。試作が終了し次第、共同研究のためのマシーンとして10台程度製作する予定である。 2月13、14日には共同研究者と協同研究の題目をつめるため、およびマシーンの使用方法を知らしめるために研究会を開催した。場所は東京大学の山上会館である。協同研究者のほぼ全員が参加したほか、多くの参加者を得、参加者は40名を越えた(2/13の参加者名簿に記名のあった分だけで42名)。専用計算機によるイジングスピン系のみならず、広く計算物理についての情報交換が行なわれた。研究会報告集を平成元年度初頭にまとめる予定である。 11月には、従来のマシーンm-TISについての論文が、米国で出版された。
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