研究課題/領域番号 |
63302019
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
君波 和雄 山口大学, 理学部, 助教授 (20127757)
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研究分担者 |
岡田 博有 九州大学, 理学部, 教授 (60037182)
宮本 隆実 広島大学, 理学部, 講師 (00090548)
志岐 常正 京都大学, 理学部, 助教授 (10025265)
武蔵野 実 京都教育大学, 助教授 (10027716)
公文 富士夫 信州大学, 理学部, 助教授 (60161717)
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キーワード | 堆積岩々石学 / 砂岩組成 / 変動帯 / 後背地 |
研究概要 |
平成元年度の主な研究実績の概要は、以下のとおりである。 1.日高累層群、エゾ累層群、北海道渡島帯のジュラ系、手取層群、丹波帯ジュラ系、北部北上帯のジュラ系、超丹波帯のペルム系、和泉層群、四万十累層群、九州秩父帯のペルム系等の砂岩の化学分析を行った。 その結果、日本各地の堆積盆を構成する砂岩の化学組成上の特性や時代的な砂岩化学組成の類似性・相違が明確になりつつある。また、砂岩の化学組成と後背地の造構場との関連が解明されつつある。これらの点に関しては、さらに次年度も引きつづき検討を進め、解明していく予定である。 2.日本の標準砂岩試料(5点)の選定が終り、その試料採集・化学分析も終了した。現在その構成物の検討を進めている。 3.北海道日高帯と常呂帯を構成する白亜紀砂岩の特徴が明確になり、二つの後背地(西方古陸とオホ-ツク古陸)の岩石構成の相違が明確になった。 4.丹波帯I型地層群・II型地層群の砂岩組成上の特徴が明らかになった。 5.越丹波帯、丹波帯および舞鶴帯のペルム-三畳系砂岩を検討した結果、時代を追ってそのモ-ド組成が連続的に変化することが明らかとなった。この変化は、後背地の削剥過程を示していると考えられる。 6.四万十累層群の砂岩組成の時代的特性と時代的変遷が明らかとなった。現在、四万十累層群における砂岩組成の時代的変遷を内帯火成活動史との関連を検討している。 上記の研究成果により、今年度の当初研究実施計画はおおむね達成されたものと考えている。
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