研究課題/領域番号 |
63302023
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 秀明 東北大学, 工学部, 教授 (10005267)
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研究分担者 |
中島 甫 日本原子力研究所, 室長
三沢 俊平 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (70005982)
玉川 欣治 東北大学, 工学部, 助手 (30005368)
橋田 俊之 東北大学, 工学部, 助手 (40180814)
庄子 哲雄 東北大学, 工学部, 教授 (80091700)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 軽水炉 / 高温高圧水環境 / 微小試験片 / スモ-ルパンチ試験 / 応力腐食割れ / 低ひずみ速度試験 / 割れ臨界電位 |
研究概要 |
軽水炉あるいは将来の水冷却型核融合炉において多くの圧力壁は過酷な高温高圧水環境に曝されるため、環境強度の定量的評価が重要であり、その手法の開発が緊急の課題として採り上げられてきている。特に今後重照射を受けた材料の照射誘起応力腐食割れ評価等においては使用可能試験片は極めて小型であることが避けられず、微小試験片を用いた環境強度評価手法の開発が切望されている。 φ3mmTEMディスクおよび10mm角の照射用微小試験片によるSP-SCC感受性評価試験のために、オ-トクレイブ内に小型パンチ(SP)試験治具を備えた試験装置を開発した。この装置により各種構造用鋼のアノ-ド分極曲線を測定し、TEMディスク試験片でも高温高圧水中での耐食性評価が可能であることを実証した。種々の電位をかけた状態でSP試験による破壊エネルギ-を測定し、SCC感受性を有する鋭敏化オ-ステナイトステンレス鋼(Type304鋼)は腐食電位および過不動態域においてSPエネルギ-の著しい減少が認められたことから、割れ電位域を見出すことができた。過不動態電位における破壊エネルギ-はクロスヘッド速度に依存し、2x10^<-5>m/s(歪み速度=8x10^<-13>s^<-1>)において最小となることが明らかになった。この割れ感受性最大速度は、通常の評価試験として用いられるSSRT(低歪み速度)法より3桁程度速い。このことは測定時間の短縮につながり、照射材取り扱いの観点から迅速・簡便な評価法として大変有利である。フェライト系鋼(HT-9鋼)では、SCC感受性が小さいことをSP-SCC法により確かめることができた。他方、SSRT法を照射用微小引張試験片(長さ16mm、平行部5mm)に適用した電気化学的制御SSRT-SCC試験装置を試作開発した。1.5x10^<-6>s^<-1>以下の歪み速度において粒界型SCC現象を発現できた。
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